5分で解ける!受容器:視覚器(2)に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
明暗順応のメカニズムをおさえよう
暗所では、レチナールはシス型の構造をとってオプシンと結合しています。
しかし、ロドプシンに光が当たるとレチナールはトランス型に変化します。
レチナールがシス型からトランス型へ変化すると、レチナールとオプシンは結合できなくなり、ロドプシンは分解されるのです。
明所では桿体細胞にロドプシンが存在しないということですね。
そのため、明所では光に対する感度が減少し、明順応が起こります。
グラフは、ヒトの暗順応の経時的変化を表したものです。
光を受容する視細胞は、錐体細胞と桿体細胞の2種類でしたね。
暗所に入ってからロドプシンが合成されるまでには時間がかかります。
よって、Aの時間帯では錐体細胞が働いています。
Aの時間帯では、錐体細胞の感度上昇によって認識できる最小光強度が減少しているのです。
Bの時間帯では、認識できる最小光強度が大幅に減少していますね。
これは、ロドプシンが合成されて桿体細胞が働くようになり、さらなる感度上昇が起こったことを意味しています。
Bの時間帯では桿体細胞と錐体細胞の両方が働いています。
錐体細胞は暗所でも常に働いてることも覚えておきましょう。
ビタミンAが不足しているということは、レチナールが不足しているということです。
よって、ロドプシンの合成ができないため、桿体細胞が働くことができません。
通常の人は、グラフのAの時間帯にロドプシンが合成されました。
そのため、Bの時間帯からは急激な感度上昇が起こり、認識できる最小光強度は大幅に減少しましたね。
一方、ビタミンA不足による夜盲症の人の場合は、桿体細胞が働くことができず、常に錐体細胞だけが働いています。
よって、Aの時間帯は通常の人と同じように錐体細胞の感度上昇が見られますが、Bの時間帯では感度上昇が全く起こりません。
そのため、Bの時間帯で認識できる最小光強度が全く減少しないのです。
以上より、答えは以下のグラフのようになります。
ちなみに、このような症状のことを、夜盲症といいます。
ロドプシンは桿体細胞に含まれる視物質でした。
桿体細胞は弱光を受容し、色の識別ができない視細胞でしたね。
ロドプシンは、レチナールとオプシンからなる複合体です。
レチナールは、ビタミンAともいわれます。