5分で解ける!動物生理(テスト1、第3問)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
解説
鼓膜→耳小骨→前庭階→鼓室階→基底膜
まず、空気の振動は外耳道を通り、最初に鼓膜を振動させます。
次に、鼓膜へ伝わった空気の振動は、耳小骨にて増幅されて、うずまき管へと伝えられます。
耳小骨は、3つの骨からなるつくりでしたね。
うずまき管は、外側のうずまき管と内側のうずまき細管からなっています。
また、いずれもリンパ液で満たされていることが特徴です。
続けて、振動はうずまき管の前庭階という領域へ伝わります。
次に、振動は、うずまき管中の蝸牛頂にて折り返し、鼓室階という領域へ伝わります。
こうして伝えられた振動は、うずまき細管の底面にあたる基底膜を振動させます。
この振動が聴細胞の興奮を引き起こすことで、音を認識することができるのです。
よって、振動が伝わる順番は、鼓膜→耳小骨→前庭階→鼓室階→基底膜です。
聴細胞+おおい膜=コルチ器
うずまき細管の構造を見てみましょう。
底面に基底膜があり、その上にさまざまな構造がのっていますね。
基底膜の上には、感覚毛という毛が生えた聴細胞と、聴細胞をおおうような構造があります。
聴細胞をおおうように位置しているAの部分をおおい膜といいます。
また、聴細胞とおおい膜をあわせたBの構造をコルチ器といいます。
コルチ器には、聴神経や基底膜も含まれると勘違いしてしまう人がいます。注意しましょう。
半規管は体の回転とその速度を認識する
Cの構造には、どのような特徴があるでしょうか。
Cは、3本の環状の管からなっています。
また、うずまき管に付属する位置にあります。
ここまでのヒントから、Cは平衡器かな?と予想できた人もいるかもしれませんね。
Cの名称は半規管です。三半規管とも呼ばれますね。
3本の管はそれぞれ、左右方向、前後方向、側転方向の回転を認識しています。
したがって、答えは (イ) になりますね。
また、半規管は、回転の速度を認識することも覚えておきましょう。
他の選択肢について見てみましょう。
(ア)体の傾きとは、重力方向とその変化のことです。
これは、内耳の前庭で認識されます。
(ウ)体の向きは、視覚や大脳で認識しているもので、耳では認識できません。
半規管の構造と働きについておさえておきましょう。
耳で音が認識されるとき、空気の振動がどのように伝わっていくのかを確認しましょう。