5分でわかる!走性
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この動画の要点まとめ
ポイント
刺激源に向かうなら正、遠ざかるなら負の走性!
走性とは、生物が与えられたさまざまな刺激に対して移動を起こす生得的行動です。
走性には、正の走性と負の走性があります。
刺激源に向かう走性を正の走性といいます。
一方、刺激源から遠ざかる走性を負の走性といいます。
走性についてさまざまな生物を例に確認しましょう。
ガは、光に向かう性質があります。
これを正の光走性といいます。
ミミズは、湿度の高いところに向かう性質があります。
そのため、ミミズは地表には長く留まらず、湿度の高い地中にいるのです。
これを正の湿度走性といいます。
サケは、稚魚と成魚で生活する環境が異なります。
サケの卵は川の上流でふ化し、稚魚は川を下って海が近い下流へ移動します。
やがて成魚になったサケは、川を上って上流へ移動し、そこで産卵するのです。
サケは、稚魚は流れに乗って下流へ移動し、成魚は流れに逆らって上流へ移動します。
このように、水の流れに対する走性を流れ走性といいます。
しかし、流れに乗るなら正の流れ走性、流れに逆らうなら負の流れ走性、ではありません!
走性の定義を思い出しながら確認しましょう。
走性の正負は、刺激源に向かうか、刺激源から遠ざかるかで決定されましたね。
刺激源に向かう走性が正の走性、刺激源から遠ざかる走性が負の走性です。
サケの川の移動を考えたとき、刺激源は山頂のような川の水源です。
そのため、稚魚が川を下るような水源から遠ざかる走性は負の流れ走性です。
そして、成魚が川を上るような水源に向かう走性は正の流れ走性です。
間違えないように注意しましょう。
ゾウリムシは、酸性の物質に対して走性を示します。
ゾウリムシの住む水槽に塩酸を滴下すると、ゾウリムシは塩酸から遠ざかるように移動します。
一方、希塩酸という薄い塩酸を滴下すると、ゾウリムシは希塩酸に向かって移動します。
このように、化学物質の濃度差が刺激になって起こる走性は、化学走性と呼ばれます。
塩酸から遠ざかる走性は負の化学走性、希塩酸に向かう走性は正の化学走性です。
走性を示す生物と、その生物がどのような走性を示すかをおさえましょう。
生得的行動のうち、走性について見ていきましょう。