高校生物
5分でわかる!刷込み(インプリンティング)
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この動画の要点まとめ
ポイント
刷込み(インプリンティング)
これでわかる!
ポイントの解説授業
刷込みによる行動は生後早くに記憶されて変更されにくい
カモの雛が親についていく様子を見たことがある人は多いのではないでしょうか?
このような行動は、追従行動と呼ばれます。
追従行動は、 刷込み(インプリンティング) という学習によって成立する行動です。
追従行動のように刷込みによって成立する行動は、生後早い段階で記憶され、成立後は変更されにくいということが特徴です。
刷込みについて、実験を通して確認してみましょう。次の図を見てください。
左は、ふ化したばかりでまだ何も動くものを見ていない状態のカモの雛です。
その雛に、動くパトカーのラジコンを見せました。
雛にとっては、初めて見た動く物体です。
カモの雛は、生後早い段階で動くものを記憶し、それに対して愛着を示す性質があります。
すると、パトカーのラジコンを追従するようになるのです。
続けて、もう一つの実験を見てみましょう。
パトカーのラジコンを追従するように刷込みが完了している雛の前に、パトカーのラジコンと雛の親ガモを並べます。
すると、今回も雛はパトカーのラジコンを追従するのです。
つまり、カモの雛は自分の親を認識して追従するのではなく、ふ化してから一番最初に見たものを追従する性質があるということですね。
このように、刷込みによる行動は生後早い段階で記憶されて、成立後は変更されにくいことが特徴です。
かわいそうですが、一度パトカーのラジコンを追従するように刷込まれてしまった雛は、一生パトカーのラジコンを追従してしまうのですね...。
刷込みによる追従行動は、アヒルなど他の鳥類でも見られる現象です。
刷込みの特徴をおさえましょう。
習得的行動のうち、カモの追従行動について見ていきましょう。