5分でわかる!現代の進化論
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この動画の要点まとめ
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今回は、どのような原因で進化が進んでいったと考えられているのかを見ていきましょう。
地理的隔離説⇒大地の変化が進化に影響する
ある個体群が、同種の他の個体群から隔てられ、交配ができなくなることを隔離といいます。
例えば、地殻変動によって山ができたり、大陸の一部が離れて新しい島ができることがあります。
そのような陸の形の変化が起こると、1つの生物集団が複数の集団に分かれて、別々の環境で生活するようになります。
これが進化に影響しているのではないかと考えたのが、ドイツの学者ワグナーです。
彼が提唱した学説は、地理的隔離説とよばれます。
もとの生物集団と隔離された生物集団とでは、突然変異が独立に起こります。
また、自然選択を受けて、交配の時期や、開花の時期がずれることもあります。
これが、進化に影響しているのです。
突然変異説⇒突然変異が進化に影響する
オランダの学者ド・フリースは、オオマツヨイグサの観察からある発見をしました。
同じ環境のもとで植物を育てても、多数の突然変異体が現れることがあるのです。
また、これらの突然変異体を用いて交雑実験を行った結果、突然変異体の形質が次の世代に遺伝することが分かりました。
このように、生物の進化は突然変異によって起こるという学説は、突然変異説とよばれます。
突然変異も、進化に影響しているのです。
自然選択説⇒自然選択が進化に影響する
イギリスの学者ダーウィンは、生物集団を観察し、生物には様々な変異を持つ個体が存在することを発見しました。
そして、その変異は遺伝することもあり、自然選択によって環境に適応した個体が生き残ることができる、と考えました。
生き残った個体の形質が次の世代に伝えられ、環境に適応した方向へと生物が進化するのです。
このように、生物は自然選択的に環境に適応したものが生き残るという学説は、自然選択説とよばれます。
自然選択も、進化に影響しているのです。
生殖的隔離説⇒遺伝的変化の大きさが進化に影響する
ある生物集団では、長い年月をかけて遺伝的性質に差が生じることがあります。
すると、同じ場所で生息していても、交配ができなくなることがあるのです。
このような隔離を生殖的隔離といいます。
イギリスの学者ロマネスは、生殖的隔離が進化に影響すると考えました。
この学説は、生殖的隔離説とよばれます。
進化には、様々な要素がかかわっているのですね。
進化論を支える4つの学説をおさえましょう。
今まで生物の進化の流れを学んできました。
進化については、他にもいろいろな視点から研究がされています。