今回のテーマは「イオンの種類」です。
電子が増減することで、電気のプラスマイナスのバランスが崩れた状態がイオンでしたね。
イオンには大きく2種類、 陽イオン と 陰イオン があります。
陽イオンは 電子よりも陽子が多く、＋の電気を帯びたイオン です。
陰イオンは 陽子よりも電子が多く、－の電気を帯びたイオン です。
原子が電子を失うと陽イオンに、電子を受け取ると陰イオンになります。
こちらを見てください。

主な陽イオンと陰イオンを表にしています。
陽イオンのH^＋や、陰イオンのCℓ^－を見てください。
H^＋は 水素イオン 、Cℓ^－は 塩化物イオン です。
H（水素原子）から電子が1個外に出ていったため、H^＋に変わり、
Cℓ（塩素原子）に電子が1個加わったため、Cℓ^－に変わったのですね。
電子を失うと陽イオンに、電子を受け取ると陰イオンになるのです。

電子のやりとりは1個だけではありません。
電子を2個受け取ったり、3個捨てたりすることもあります。

陽イオンの中に、Fe^3＋というイオンがあります。
これは 鉄イオン です。
記号の右肩の数字を見ると、「3＋」と書いてありますよね。
これは 電子を3個外に出したことで、陽子の方が3個多くなっている状態を表します。
陰イオンの場合も同じで、右肩の数字が2や3の場合は、その分 電子を多く受け取っていることを表します。

表の中に、OH^－というイオンがありますね。
これは 水酸化物イオン といって、O（酸素）とH（水素）がくっつき、さらに電子が1個入ってきてイオンになっています。
SO₄^2－は 硫酸イオン といいます。
これも同じように、2つの物質がくっつき、さらに電子が2個入ってきてイオンになっています。

イオンには2種類、陽イオンと陰イオンがあるということ。
電子を失うと陽イオンに、電子を受け取ると陰イオンになること。
電子を1個以上やりとりする場合もあることをおさえておきましょう。