5分でわかる!燃料電池
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この動画の要点まとめ
ポイント
まずは「電池」の仕組みをおさらいしよう!
燃料電池について学ぶ前に、まずは普通の「電池」について復習します。
こちらを見てください。
金属がイオンになるとき、電子を放出する
ビーカーにうすい塩酸を入れ、金属の板を2枚さしこみます。
片方は亜鉛などの 溶けやすい金属 、もう片方は銅など 溶けにくい金属 にします。
亜鉛(Zn)は塩酸の助けを借りて溶け、亜鉛イオン(Zn2+)になります。
金属がイオンになるとき、電気の粒である電子を放出する のでしたね。
電子は導線をつたって反対側(今回は銅板)に移動し、 水素イオン(H+)と結びつきます。
電子が消費されることで、また亜鉛板から電子が移動してきます。
この繰り返しにより、電子の流れと反対に電流が流れ、電気エネルギーが生み出されるのです。
これが電池の仕組みでした。
電池の仕組みについておさらいしたところで、いよいよ今回のテーマである 「燃料電池」 の話に移っていきます。
こちらを見てください。
燃料電池は、水素と酸素を反応させて電気エネルギーを取り出す装置
燃料電池は 水素と酸素を反応させて電気エネルギーを取り出す 装置です。
中2化学で学習した、 水の電気分解 の逆の仕組みです。
水に電気のエネルギーをかけると 水素と酸素に分解することができました。
今度は反対に、水素と酸素を反応させて水にする段階で 電気のエネルギーを取り出す 仕組みなのです。
装置の中に2か所、気体を入れる場所があります。
片方に水素、もう片方に酸素を入れると、水素と酸素が反応して水になり、電気エネルギーを取り出せるようになっているのです。
式で表すと、
水素+酸素→水+電気のエネルギー
という反応になります。
燃料電池のメリット 発電効率が良い、環境にやさしい
燃料電池には 発電効率が良い というメリットがあります。
例えば日本で多く行われている 火力発電 は、石油や天然ガスを燃やし、その勢いでタービンと呼ばれる羽を回し、さらにその勢いで磁石を動かして電気を作っています。
すごく手順が長いですよね。
燃料電池は 水素と酸素を反応させ、直接電気を作ることができます。
シンプルで他の手順をふまないため、 電気をつくる効率が良い のです。
火力発電では、石油や天然ガスなどの燃料を燃やすことで 二酸化炭素 が発生してしまいます。
二酸化炭素は 地球温暖化の原因 とされていますね。
一方、燃料電池では水素と酸素を反応させますが、最後に発生するのは 水 です。
燃料電池は 環境にやさしい発電方法 だといえますね。
燃料電池は 「充電」 することもできます。
上の図では燃料電池に電子オルゴールがつながっていますが、代わりに電池などの 電源装置 をつなげば、水が 電気分解 によって 水素と酸素に変わる のです。
水素と酸素を補充した後にまた電子機器をつなげば、今度は電池として機能します。
燃料電池は、水素と酸素を反応させて電気エネルギーを取り出す装置です。
電気分解と逆の反応を利用しているということをおさえましょう。
今回のテーマは「燃料電池の仕組み」です。
水素と酸素を反応させて電気を生み出す 燃料電池 について学んでいきます。