今回のテーマは 「助動詞(must/cannot/may)＋have 過去分詞」 についてです。
次の例題を通して考えていこう。例題は、こちら。

(1)「 に違いない 」は助動詞 must で表現できるね。
でも、(2)は「 したに違いない 」。 過去 の話になっているね。
こんなときはどうすればいいんだろう。
今回のポイントを見て確認していこう。

助動詞は、「 気持ち 」を表すんだったね。
助動詞の後ろに have 過去分詞 、つまり 完了形 を続けると、
「過去の内容」についての気持ち を表せるんだ。

例えば、 ①must have 過去分詞「～したに違いない」 。
must のあとに、 have 過去分詞 、つまり 完了形 がきているね。
すると、過去について思い出しながら、「 ～だったに違いない 」ということができるんだ。

同じように、 ②cannot have 過去分詞「～したはずがない」 と、
③may have 過去分詞「～したかもしれない」 も、
助動詞 cannot や may で今の気持ちが表しているよ。
その後ろに完了形を続けることで、 過去について思い出している ことを表しているんだ。

それじゃあ、問題に戻ってみよう。

(1)では、「彼はそうする に違いない 」の「 に違いない 」に注目。
「 に違いない 」という気持ちは、断定の意味をもつ助動詞 must を使って表せるね。

次に(2)を見てみよう。

「彼は そうしたに違いない 」に注目。
「 に違いない 」という意味をもつ、助動詞mustを使うよ。

(2)は(1)と似ているけれど、よく見比べてみて。
「そう した 」となっているから、過去について表していることがわかるね。

過去のことを思い出しながら「そうしたに違いない」というときはどうする？
この場合は、 must＋完了形 を使おう。do「する」の過去分詞はdoneなので、must have doneとなるね。

本当は、mustの後ろにdo「する」の過去形didをおければいいんだけど、mustは助動詞だから、過去形はおけないんだ。
だから過去を表すために、mustの後ろには、過去形のかわりに完了形をおう。

続いて、例題の(3)を見てみよう。

(3)は、「彼は そうしたはずがない 」の「 はずがない 」に注目。
「 はずがない 」という気持ちは、 cannot で表そう。

また、「 そうする はずがない」ではなく「 そうした はずがない」だから、気持ちを向けているのは「 過去について 」のことだとわかるね。
助動詞＋完了形 を使って、「 過去のことについての、今の気持ち 」を表そう。

最後に、例題の(4)を見てみよう。

(4)「彼はそう言ったかもしれない」の「 かもしれない 」に注目。
「 かもしれない 」という気持ちは、 may で表せるね。

「 そう言った かもしれない」だから、
気持ちを向けているのは「 過去のことについて 」だとわかるよ。
なのでここでも、 助動詞＋完了形 を使おう。

助動詞+完了形 で、「 過去についての、今の気持ち 」を表すことができるよ。

今の気持ちを助動詞 で表して、
気持ちを向けている内容が「 現在 のこと」のときは、
助動詞の後ろは 原形
気持ちを向けている内容が「 過去 のこと」のときは、
助動詞の後ろは 完了形 を使おう。