今回のテーマは 「see 人 分詞」「keep 人 分詞」などの表現 についてです。
長い表現だけど、一か所区切って見るだけで、簡単に答えが出るよ。その区切り方をマスターしていこう。
まずは次の例題を見てみよう。

(1)「私は彼がケーキを食べているのを見た」は、意味上は、
「私は見た。/彼がケーキを食べているのを。」と区切って考えることができるね。

(2)「私は彼女がトムに笑われるのを見た」も、意味上は、
「私は見た。/彼女がトムに笑われるのを。」ということだと考えられるね。

どちらも、「人が何かする」というカタマリがそれぞれ２つできている よ。ここが、重要なんだ。

それじゃあ、今回のポイントを見てみよう。

今回は「 see 人 分詞 」や「 keep 人 分詞 」の表現。
それぞれ、「see / 人 分詞」や「keep / 人 分詞」と区切って考えるとわかりやすいよ。

まずは、「see / 人 分詞」を、前から順に見ていこう。
はじめに、 see 「 見る 」がきているよね。いったい何を見るのかな？
ここで続きを見ていくと、「 人 分詞 」がくるよ。
つまり、「 人が分詞である状態を 」見るのだとわかるね。

なので、前から順に意味をとらえると「 見る / 人が分詞である状態を 」となるね。
自然な日本語にすると「 人が分詞の状態であるのが見える・見る 」となるよ。

次に、「keep / 人 分詞」を、前から順に見ていこう。
はじめにkeep「たもつ」とあるね。何をたもつのかな？
続きをみると、「 人 分詞 」がくるね。
つまり、「 人が分詞な状態を 」たもつのだとわかるよ。

つなげると、「たもつ / 人が分詞なのを」という意味だね。
自然な訳にすると「 人が分詞なのをたもつ 」となるね。

区切る場所を間違えなければ、大丈夫。
前から部分ごとに訳して、最後に全体をなめらかな日本語にすればいいだけだよ。
それじゃあ、問題に戻ってみよう。

(1)の「私は彼がケーキを食べているのを見た」は、
「私は見た」と「彼がケーキを食べているのを」という２つに分けて考えられるね。
英文も、I saw / him … . のように、
I saw「私は見た」と、him以下「彼がケーキを食べているのを」の、２つに分けて考えよう。

ここでは、 see 人 分詞 「 人が分詞であるのが見える 」という表現を使おう。
「食べ ている 」だから、「～している」を表す 現在分詞 の形にするよ。
I saw himの後の下線には、 eating a cake を補おう。

次に(2)を見てみよう。

(2)の日本文を、「私は見た」と「彼女がトムに笑われている」の２つに区切って考えよう。
英文も、I saw / her … .と区切って、
I saw「私は見た」と、her以下「彼女がトムに笑われている」の２つと考えるよ。

see 人 分詞 「 人が分詞であるのが見える 」の表現を使おう。
「笑われる」の「～される」は、 過去分詞 で表そう。
「トムに笑われる」はlaughed at by Tomと表せるね。atを忘れないように。

第４章の「不定詞」の授業で、「 toの省略(原形不定詞) 」について勉強したのを覚えているかな？
その中で、 see 人 原形 「 人が～するのを見る 」という使い方があったね。
今回学んだ see 人 現在分詞 「 人が～しているのを見る 」という表現とは、どう違うのかな。

原形不定詞 「 see 人 原形 」は、人の動作を 全部見た というニュアンスだよ。
一方で、「 see 人 現在分詞 」は、人の動作を 一部見た というニュアンスになるよ。
全部の場合は原形 、 一部の場合はing 、この違いを押さえておこう。

続いて(3)を見てみよう。

(3)「ジャックは私をその部屋に待たせておいた」は、
「ジャックは私がその部屋で待っている状態をたもっておいた」と考えることができるね。

「ジャックはたもった」と「私がその部屋で待っている」の２つに分けて考えよう。
英文も、Jack kept / me … .のように区切って考えるよ。

keep 人 分詞 「 人が分詞なのをたもつ 」という表現を使うよ。
「～している」は、現在分詞で表すよ。
「私がその部屋で待っている」は、waiting in the roomとなるね。

「人を待たせておく」はkeep 人 waiting、
「人が待たされる」は人 is kept waitingと表すよ。
どちらも、人 is waitedという形にはならないから、注意しよう。

続いて(4)を見てみよう。

(4)「彼女はドアを閉めておいた」は、「彼女はドアが閉められた状態をたもった」と考えることができるね。

「彼女はたもった」と「ドアが閉められた状態を」という２つに分けて考えよう。
英文は、She kept / the door … .と区切って考えるよ。
「閉められた」は、動詞closeかshutの過去分詞を使って表現しよう。

分詞については、これまで、名詞に意味を足す働きや、動詞の後ろで補語の役割をする働きを見てきたね。
今回は、動詞の後ろで区切って、「人が～する」という意味を置くパターンを扱ったよ。
see / 人 分詞 「 人が分詞であるのが見える 」、
keep / 人 分詞 「 人が分詞なのをたもつ 」、
この２つの表現をまずはしっかりと押さえよう。