高校数学Ⅲ
5分で解ける!ある点を中心とする回転移動の応用に関する問題
- 問題
この動画の問題と解説
問題
一緒に解いてみよう
ある点を中心とする回転移動の応用
解説
これでわかる!
問題の解説授業
複素数平面上の3点によって作られる角度
ポイントの内容を解説しましょう。∠BACの大きさをθとすると,点βを,点αを中心として角θだけ回転移動し,実数倍した点がγになることがわかりますね。
点αを原点に平行移動するとき,点βを平行移動した点はβ-α,点γを平行移動した点はγ-αとなります。点β-αをθだけ回転移動した点を実数倍すると,点γ-αに一致するので,
γ-α=k(cosθ+isinθ)(β-α)
と立式できます。
「γ-α/β-α」の偏角が求める角θになる
γ-α=k(cosθ+isinθ)(β-α) について,両辺をβ-αで割ると,
γ-α/β-α=k(cosθ+isinθ)
求める角θは,「γ-α/β-α」が表す極形式の偏角であることがわかりますね。
この問題では,3点A(α),B(β),C(γ)の複素数が具体的に与えられています。それぞれ代入していきましょう。
点αを原点に平行移動して考える
点αを原点に平行移動するとき,点βを平行移動した点はβ-α,点γを平行移動した点はγ-αとなりますよね。∠BAC=θとおくと,
γ-α=k(cosθ+isinθ)(β-α)
⇔γ-α/β-α=k(cosθ+isinθ)
と立式できます。
問題文で与えられているα=1+2i,β=3+i,γ=4+3iを代入して計算すると,次のように答えが求まります。
3点A(α),B(β),C(γ)について,∠BACの大きさを求める問題です。複素数平面上の3点によって作られる角度は,回転移動の考え方を活用して求めることができます。