5分でわかる!楕円のグラフ(1)
- ポイント
- 問題
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この動画の要点まとめ
ポイント
①②の方程式をもとに楕円のグラフを描くときには,一体どこに注目すればよいでしょうか?
x2とy2の「分母の数」を比較
2パターンの楕円の方程式は,いずれも分母が2乗の形になっています。今後は,2つの定数a,bを用いて,
楕円:(x2/a2)+(y2/b2)=1
と,まとめて表すことにしましょう。
楕円:(x2/a2)+(y2/b2)=1
の式からグラフを描くとき,まず注目してほしいのは x2とy2の「分母の数」の大小 です。 x2の「分母の数」の方が大きい とき, a2>b2 からa>bとなりますね。このときの楕円は,横に長い楕円のグラフとなります。
x軸,y軸との交点は?
a>b>0である楕円:(x2/a2)+(y2/b2)=1のグラフは横長だということがわかりました。グラフを描くには,次にx軸とy軸との交点を求めます。
楕円:(x2/a2)+(y2/b2)=1の式より,
x=0のときy=±b,y=0のときx=±aであることがわかりますね。したがって,次のような楕円のグラフが描けるのです。
焦点F(c,0),F'(-c,0)の求め方は?
さらに,楕円の2つの焦点の座標も求められるようにしておきましょう。焦点F(c,0),F'(-c,0)とすると,楕円:(x2/a2)+(y2/b2)=1の式から,次のようにしてcの値が求められます。
x2とy2の「分母の数」の差が c2 となるのですね。つまり,
c2=a2-b2
であり, c=±√(a2-b2) です。
ポイントのうち,必ずおさえておきたいのは,a>b>0のとき,楕円:(x2/a2)+(y2/b2)=1のグラフは横長であるということ。a>b>0という大小関係が重要です。さらに, c2=a2-b2 から焦点の座標を求められるようにしましょう。
楕円の「長軸」と「短軸」
最後になりましたが,楕円の 「長軸」 と 「短軸」 という用語についても解説します。楕円の端と端を結ぶ線分のうち,一番長い線分を長軸,一番短い線分を短軸といいます。下の楕円のグラフでは,(長軸の長さ)=2a,(短軸の長さ)=2bとなりますね。
みなさんはこれまでに,2パターンの楕円の方程式を学習してきましたね。①2つの焦点がx軸上にある楕円と②2つの焦点がy軸上にある楕円です。a>c>0とするとき,それぞれの方程式は次のように表されました。
①焦点F(c,0),F'(-c,0)からの距離の和が2aのとき,
楕円:(x2/a2)+(y2/a2-c2)=1
②焦点F(0,c),F'(0,-c)からの距離の和が2aのとき,
楕円:(x2/a2-c2)+(y2/a2)=1
x2の分母の数の方が大きいと①の楕円,y2の分母の数の方が大きいと②の楕円となります。