5分でわかる!楕円の一般形
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この動画の要点まとめ
ポイント
このように,原点(0,0)を中心とする楕円の方程式 (x2/a2)+(y2/b2)=1 を楕円の標準形と言います。
今回は,この標準形の楕円の中心(0,0)を少しズラした楕円について考えましょう。つまり,中心が点(p,q)となる楕円の方程式を学習していきます。
楕円の一般形とは?
原点(0,0)を中心とする楕円C0:(x2/a2)+(y2/b2)=1を,x方向に+p,y方向に+q平行移動することを考えましょう。
この楕円Cは,原点(0,0)を中心とする楕円C0と合同になりますね。中心が(0,0)から(p,q)に移動しただけなので,
楕円C:{(x-p)2/a2}+{(y-q)2/b2}=1
と表すことができます。このように,点(p,q)を中心とする楕円の方程式 {(x-p)2/a2}+{(y-q)2/b2}=1 を楕円の一般形と言います。
標準形は 中心が原点(0,0) なのに対し,一般形は 中心が点(p,q) とより一般的な形で表されています。
楕円の一般形における焦点の座標は?
原点(0,0)を中心とする楕円C0:(x2/a2)+(y2/b2)=1の焦点の座標を(±c,0)とするとき,原点(p,q)を中心とするC0と合同な楕円Cの焦点の座標はどう表されるでしょうか?
楕円Cは,楕円C0をx方向に+p,y方向に+q平行移動した図形ですよね。したがって,焦点の座標も同じように平行移動されます。つまり,焦点の座標は (±c+p,q) となりますね。
平方完成して中心(p,q)を求める
最後に,楕円の一般形における中心の座標の求め方を確認しておきましょう。楕円C:{(x-p)2/a2}+{(y-q)2/b2}=1と表されていれば,中心が(p,q)であることはわかりますね。しかし,実際の問題では,次のようにカッコの2乗でくくられていない式で出てきます。
楕円C:x2+4y2+6x-8y+9=0
このようなケースでは, {(x-p)2/a2}+{(y-q)2/b2}=1 の形になるように平方完成をして, 中心(p,q) の座標を求めましょう。数学Ⅱ「図形と方程式」で学習した円の中心を求めるときと同じように平方完成すればよいのですね。
実際の手順は,この後の練習問題で解説していきます。
楕円の方程式は (x2/a2)+(y2/b2)=1 で表せます。a>b>0ならば横長の楕円であり, 中心は原点(0,0) でした。