5分で解ける!2次関数の逆関数に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
1つのxの値に対し,yの値が2つ出てしまう
例えば,y=x2という2次関数の逆関数を考えてみましょう。x=±√yより,y=±√xが逆関数だと求められそうです。
しかし,ここで関数の大事な定義を思い出してみましょう。yがxの関数とは,xの値が1つに決まる時,yの値も1つに決まる関係です。y=±√xは,1つのxの値に対して2つのyの値が出てしまうので,yはxの関数ではないのです。
xの範囲を見て,ルートの前の符号を決める
したがって,2次関数の逆関数を考えるときは,この問題のようにx≧0と定義域を制限して,xの値が1つに決まる時,yの値も1つに決まるように定めます。
では,定義域と値域をチェックしながら問題を解いていきましょう。まず,定義域:x≧0ですね。x2+2≧2より,値域はy≧2と限定されます。
① y=f(x)を,x=(yの式)にする
y=x2+2をxについて解くと,
x2=y-2
⇔x=±√(y-2)
このとき,x≧0,y≧2に制限されるので,
x=√(y-2)
です。xの値の範囲を見て,ルートの前の符号を決めるのが大事なポイントです。
yとxを書き換える
② yとxを書き換えて,y=f(x)の式にする
x=√(y-2)のxとyを書き換えて,
y=√(x-2)
ここで,逆関数の定義域,値域に注意してください。もとの関数はx≧0,y≧2であったので,xとyを書き換えると,逆関数ではy≧0,x≧2です。
逆関数のグラフは直線y=xに関して対称
最後に,逆関数のグラフの重要な性質について紹介します。
y=f(x)のグラフ上の点(a,b)は,y=f-1(x)のグラフ上の点(b,a)に対応しますね。このとき,点(a,b)と点(b,a)は,直線y=xに関して対称です。したがって,ある関数のグラフとその逆関数のグラフについては,直線y=xに関して対称だといえるのです。
上の図のように,関数y=x2+2(x≧0)と,その逆関数y=√(x-2)は直線y=xに関して対称について対称なグラフになっていますね。重要な性質なので,しっかり覚えておきましょう。
y=x2+2(x≧0)の逆関数を求める問題ですね。重要なのは,x≧0という定義域です。実は,2次関数は,このように定義域を設定しないと,逆関数を考えることができないのです。