5分で解ける!等比数列の極限(2)に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
等比数列が組み合わさった問題
とても難しそうに見えますが,実は1つ計算を加えるだけで,この問題は簡単な等比数列の極限にすることができます。ポイントをお伝えしましょう。
解法のカギとなるのは,分母・分子を□nで割り算するという点です。この計算を加えて,-1<(公比r)<1の等比数列の極限をつくると,うまく解くことができます。……といっても,抽象的なポイントだけではわかりませんよね。実際に(1)(2)の問題に適用してみましょう。
分母・分子を4nで割る!
分母・分子を□nで割り算して,-1<(公比r)<1の等比数列の極限をつくるのがコツです。分母・分子は3nで割り算する方がよいか,4nで割り算する方がよいかわかりますか?
4nで割り算するのがよいですね!すると,次のように -1<(公比)<1の等比数列の極限をつくる ことができます。
nが∞を目指して進むとき, (3/4)nは0 を目指して進みますよね。したがって,次のように極限を求めることができます。
もし,(1)の式の分母・分子を3nで割り算してしまった場合,どうなるでしょうか? 分母・分子に (4/3)n が登場してしまい,この極限は∞となるので「∞÷∞」の不定形となってしまいます。極限が0となる,-1<(公比r)<1の等比数列の極限をつくるように式変形するのがコツです。
分母・分子を(-5)nで割る!
分母・分子を□nで割り算して,-1<(公比r)<1の等比数列の極限をつくるのがコツです。分母・分子は2n,3n,(-5)nのうち,どれで割り算するのがよいかわかりますか?
2,3,5のうち5がいちばん大きい数になるので,(-5)nで割り算するのがよいですね!すると,次のように -1<(公比)<1の等比数列の極限をつくる ことができます。
nが∞を目指して進むとき, (-2/5)nと(-3/5)nは0 を目指して進みますよね。したがって,次のように極限を求めることができます。
等比数列4n,3nが和や差の形で組み合わさった極限の問題です。(1)(2)はさらに分数式となっていますね。