高校数学Ⅲ
5分で解ける!無限等比級数(2)に関する問題
- 問題
この動画の問題と解説
問題
一緒に解いてみよう
無限等比級数(2)
解説
これでわかる!
問題の解説授業
初項と公比を読み取る!
√2+1,1,√2-1,……
から初項は√2+1とわかります。公比は(後ろの項)÷(前の項)で求められるので,(第3項)÷(第2項)より,公比√2-1と求められました。
初項,公比がわかれば,
①第n項までの和Snを計算
②Snの極限を計算
の手順で無限等比級数を求めることができますね。
第n項までの和Snを計算
まずは①第n項までの和Snを計算し, Sn=(nの式) で表すことを考えます。初項√2+1,公比√2-1を等比数列の和の公式に代入して,
と 第n項までの和Sn が求まりました。
Snの極限を計算
第n項までの和Sn がわかればあとひと息です。次に,Snの極限を求めればよいですね。nが∞を目指して進むとき, Snはどんな値を目指すかわかりますか? Snのうち,nを含む項の(√2-1)nに注目しましょう。-1<(√2-1)<1より,(√2-1)nはnの値が∞に向かうと,0に収束しますね。したがって,Snのうち,nを含まない項の(√2+1)/(2-√2)の部分が求める等比級数となります。
-1<(公比r)<1の無限等比級数の解法テク
無限等比級数の求め方は理解できましたか? ここで,計算が大幅に省略できる重要なポイントについても解説しましょう。一般に,初項a1,公比rの等比数列の和Snは,次のように求められますよね。
このSnの極限を求めるとき,nが含まれる項はrnだけです。nが∞を目指すとき,もし-1<(公比r)<1であれば,rnの極限は0だということに気付けるでしょうか? つまり, -1<(公比r)<1であれば,無限等比級数の極限はa1/(1-r) と簡単な式で表されますね。
初項a1,公比rさえわかれば,a1/(1-r)で簡単に無限等比級数を求められます。 -1<(公比r)<1のときの無限等比級数の公式として覚えておきましょう。
問題文の無限等比級数という言葉にきちんと反応できましたか?与えられた式は,
√2+1,1,√2-1,……
と無限に続く等比数列の和なのですね。