5分で解ける!関数の連続性に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
「関数の連続・不連続」とは?
解法のポイントになるのは,関数の連続性です。
みなさんがこれまでに学習してきた関数は,1次関数y=ax+bの直線や,2次関数y=ax2+bx+cの放物線のようにグラフがつながっている関数が多かったですよね。グラフがプツっと途切れることなく連続してつながるような関数を連続関数と言います。一方,切れ目があるような関数を不連続関数と言います。
今回の問題では,f(x)=(x2-1)/(x-1)の式では,x=1のときのf(x)の値は定義できません。x=1を単純代入すると,分母が0になってしまうからです。したがって,x=1のときは,別にf(x)=1と定めています。
このx=1のところで,関数f(x)のグラフがつながっていれば連続関数,途切れていれば不連続関数になるのですね。
「関数の連続・不連続」の証明
では,関数の連続・不連続はどう示せばよいでしょうか? 関数の連続・不連続は,式を用いると次のように定義されます。
ようするに,関数f(x)について,x=aを単純代入したf(a)の値が,x=aにおけるf(x)の極限と一致すれば,連続であるといえるのですね。一方,x=aを単純代入したf(a)の値が,x=aにおけるf(x)の極限と異なれば,不連続となるのです。……といっても,抽象的な話ばかりでは理解しづらいですよね。実際にこの問題を通して考えていきましょう。
x=1における関数f(x)の値は?
まずはx=1における関数f(x)の値を求めます。問題の式より,f(1)=1……①であることがわかりますね。
x=1における関数f(x)の極限は?
次に,x=1におけるf(x)の極限を求めます。f(x)=(x2-1)/(x-1)の式は,分子を因数分解して約分すると,
f(x)=(x2-1)/(x-1)=(x+1)(x-1)/(x+1)=x+1
となるので,極限は次のようになりますね。
x=1におけるf(x)の極限は2……②であることがわかりました。
f(1)とf(x)の極限が異なるから……
f(1)=1……①
f(x)の極限は2……②
①,②より,f(1)の値は,x=1におけるf(x)の極限と一致しません。したがって,x=1で関数f(x)は不連続であると言えるのです。
関数f(x)がx=1で不連続であることを示す問題です。関数が不連続であるとは,一体どんなことかわかりますか?