今回は，関数の和・差・積の微分公式について解説します。2つの関数をf(x)，g(x)とおくとき，
和　f(x)+g(x)
差　f(x)-g(x)
積　f(x)g(x)
をそれぞれ微分した式について覚えていきましょう。

まずは，数学Ⅱで学習した内容の復習です。①f(x)を実数k倍した関数kf(x)は，微分するとkf'(x)になりましたね。また，②和・差f(x)±g(x)は，それぞれを微分したf'(x)±g'(x)となります。

ここまでは数学Ⅱの復習ですね。

では，積f(x)g(x)の微分がどうなるかわかりますか。和・差と同じように，f'(x)g'(x)とするのは誤りです。導関数の定義にしたがって計算すると，次の公式③が得られます。

{f(x)g(x)}'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x) となるのですね。式が長く，少しややこしいです。覚えるコツを教えましょう。積の微分を計算するときは，(前の微分)×(後ろそのまま)+(前そのまま)×(後ろ微分) と声に出して計算を繰り返すと，自然と覚えられるようになります。

なお，数学Ⅱで学習した内容の確認になりますが，定数項cは微分すると0になり，xⁿは微分するとnx^n-1となりますね。