5分で解ける!d/dx,d/dyについて(1)に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
d/dxは「文字xで微分する」ことを表す
d/dxは,簡単に言うと, 「文字xで微分する」 操作を表す記号です。同様に,d/dyは,「文字yで微分する」 操作を表す記号となります。
「d」は,微小変化を表す文字で,「dx」は「ほとんど0に近い微小変化するときのx」を表します。したがって,例えば,
(d/dx)(3x)
は,簡単に言うと, 「3xを文字xで微分する」 になります。より詳しく言うと,「xが0に近い微小変化をするときの3xの変化の割合」であり,いずれも値は,
(d/dx)(3x)=3
となりますね。
大事なポイントは,
です。まずは,ここをしっかりとおさえましょう。
dy/dxは「yをxで微分する」ことを表す
次に,dy/dxについて解説しましょう。dy/dxは,簡単に言うと, 「yをxで微分したときの値」 を表します。(d/dx)y も同じ意味を表します。
dy/dxは,厳密には分数ではなく,yをxで微分したときの値です。しかし,微分はそもそも分数式の極限に由来するものなので,dy/dxは計算式で分数と同じように扱うことができます。
まずはy2をxで微分!
前置きが長くなってしまいましたね。dy/dxの意味をつかんだところで,y2=4xの式をもとに,dy/dxの値を求めましょう。
この問題は,与えられた式が「y2=~」の形になっている点が面倒です。仮に,「y=f(x)」の形であれば,両辺をxで微分することにより,「dy/dx=f'(x)」で答えを出すことができます。
このようなときも,まずは「y2=4x」の両辺をxで微分してみましょう。すると,
(d/dx)y2=4×1
と手掛かりが見えてきます。
dy/dxを分数と同じように扱う
求めたいのは,dy/dxの値でしたね。そこで,
(d/dx)y2=4
の式において,y2をyで微分し,強引にdy/dxをつくる補正計算をします。
上式では,d/dyによってy2をyで微分しています。しかし,左辺だけyで微分すると等式は成り立ちません。yで微分するとともに,dy/dxによってyをxで微分して補正計算を行っています。このとき,微分の記号を分数式のように見立てると,
(d/dy)×(dy/dx)
となり,ちょうどdyが約分で消えて,もとの(d/dx)が残ることがわかりますね。dy/dxは,このように分数と同じように扱うことができるのです。
dy/dxの値を求めよう
式に(dy/dx)をつくることができたら,あとは次のように計算を進めれば,答えが出てきます。
d/dxやdy/dxの意味をより深く理解するには,大学数学の知識も必要となってきます。ここでは,次のポイントをしっかりおさえておくようにしましょう。
y2=4xにおいて,dy/dxの値を求める問題です。dy/dxの記号の意味がわからないと,いったいどんな計算をしてよいかわかりませんね。今回は, d/dx,d/dy,dy/dx などの意味から解説していきます。