高校数学Ⅲ
5分でわかる!第2次導関数と極値
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この動画の要点まとめ
ポイント
第2次導関数と極値
これでわかる!
ポイントの解説授業
極大値,極小値の判定ができる
いま,曲線y=f(x)について,f'(x)=0がx=α,βの異なる2つの解をもつとします。このとき,f'(α)=0,f'(β)=0ということがわかりますが,これだけの情報では,f(α),f(β)が極値だとは判断できません。しかし,これにf''(x)の符号の情報が加わると,極大値,極小値の判定ができるようになるのです。
このポイントの内容を詳しく解説しましょう。
「f'(α)=0かつf''(α)>0」ならば「f(α)は極小値」
まず,㋐のパターンです。
曲線y=f(x)について,x=αのときにf'(α)=0となるとします。このとき,x=αにおける曲線の接線の傾きf'(α)は0だと言えますね。さらに,f''(α)>0であるとき,曲線は下に凸です。言い換えると,曲線の接線の傾きf'(x)は,x=αで増加していることがわかります。
つまり,y=f(x)は,x=αにおいて接線の傾きが0かつ増加することになるのです。よって,㋐のようにx=αで下に凸な曲線となり,f(α)は極小値だとわかります。
「f'(β)=0かつf''(β)<0」ならば「f(β)は極大値」
次に,㋑のパターンです。
曲線y=f(x)について,x=βのときにf'(β)=0となるとします。このとき,x=βにおける曲線の接線の傾きf'(β)は0だと言えますね。さらに,f''(β)<0であるとき,曲線は上に凸です。言い換えると,曲線の接線の傾きf'(x)は,x=βで減少していることがわかります。
つまり,y=f(x)は,x=βにおいて接線の傾きが0かつ減少することになるのです。よって,㋑のようにx=βで上に凸な曲線となり,f(β)は極大値だとわかります。
これまで,極大値,極小値の判定は,f'(x)=0の解に加えて,f'(x)の符号変化を増減表で読み取ってきました。第二次導関数の符号からも極大値,極小値の判定ができることをおさえておきましょう。
今回は,第二次導関数と極値について解説します。関数f(x)について,f(x)を2回微分したf''(x)を第二次導関数と呼びました。f''(x)は,曲線y=f(x)の凹凸を調べるときに役立ちましたね。実は,f''(x)の役割はそれだけにとどまらないのです。