高校数学Ⅲ
5分で解ける!不等式の証明(2)に関する問題
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この動画の問題と解説
問題
一緒に解いてみよう
不等式の証明(2)
解説
これでわかる!
問題の解説授業
不等式を証明する際は,
(大きい方)ー(小さい)≧0
を目指すのが一般的です。この問題でも,
ex-(x+1)≧0
の証明を目指しましょう。このとき,(左辺)をf(x)とおいて,y=f(x)のグラフをかき,x軸の上側にグラフがあることを証明するのがポイントになります。
不等式に等号が含まれているときは,等号が成立するときのxの値も求めましょう。曲線y=f(x)がx軸と接するときのx座標が,等号成立するxの値となります。
f(x)=ex-(x+1)のグラフの概形をかく
f(x)=ex-(x+1)とおきます。f(x)=ex-(x+1)のグラフをかくために,f(x)の増減や極値を求めていきます。
f'(x)=ex-1
において,f'(x)=0となるのは,
ex-1=0
つまり,x=0 のときですね。
x<0のときのf'(x)の符号はマイナスです。
x=-1を代入した
f'(-1)=(1/e)-1<0
よりわかります。
また,x>0のときのf'(x)の符号はプラスです。
x=1を代入した
f'(1)=e-1>0
よりわかります。
したがって,次のように増減表を作成できます。
x軸の上側にグラフがある範囲では,f(x)≧0
増減表をもとにy=f(x)のグラフの概形をかくと,
曲線y=f(x)について,グラフが常にx軸を含む上側にあることがわかります。したがって,f(x)≧0が成り立ちます。また,曲線y=f(x)がx軸と接するときのx座標が,等号成立するxの値となるので,等号成立はx=0となりますね。証明の記述は,以下のように書くとよいでしょう。
ex≧x+1 を証明する問題です。