高校数学Ⅲ
5分で解ける!置換積分法(2)に関する問題
- 問題
この動画の問題と解説
問題
一緒に解いてみよう
置換積分法(2)
解説
これでわかる!
問題の解説授業
ルートの中身をtと置いて積分
置換積分法とは,xを別の文字に置き換えて積分する方法のことを言います。
今回の問題x√(x2+1)は,xで積分しようと思うと,xと√(x2+1)の積になっている上,√(x2+1)は合成関数になっているので,とても積分しにくいですね。そこで,ルートの中身をシンプルな式に置き換えて積分します。
t=x2+1とおくと……
ルートの中身をシンプルな式に置き換えて積分したいので,x2+1をtに置きかえると,
t=x2+1
ですね。
xdxをdtで表す!
では,xをtで表すと,どうなりますか?t=x2+1の式からは,xをシンプルなtの式で表しにくいですね。
また,t=x2+1の両辺をxで微分してみると,
(d/dx)t=2x
より,
dt=2xdx
dtをdxだけの式で表すことができません。
実は,ここでxdxをdtに置きかえる視点が重要になってきます。
dt=2xdx
より,
xdx=(1/2)dt
と表せますね。したがって,
∫x√(x2+1)dx
=∫√(t) xdx
=∫√(t) (1/2)dt
= (1/2)∫(t)(1/2)dt
積の形を解消して,tの(1/2)乗の項だけで表せました。
tで積分した後,xに戻す
(1/2)∫(t)(1/2)dt において,t(1/2)の積分は(2/3)t(3/2)です。積分定数Cをつけて,答えが出てきますね。答案では,tをxの式に戻すことを忘れないでください。tはあくまで積分しやすいように置きかえた文字なので,問題で与えられた文字xに戻す必要があります。
今回は置換積分法の第2回目の授業です。x√(x2+1)の不定積分を扱いましょう。