高校数学Ⅲ
5分で解ける!cosmx cosnxの不定積分に関する問題
- 問題
この動画の問題と解説
問題
一緒に解いてみよう
cosmxcosnxの不定積分
解説
これでわかる!
問題の解説授業
三角関数の加法定理を活用
cosmxcosnxは,和や差の式に分解することを目指します。このときに三角関数の加法定理より,
cos(mx+nx)=cosmxcosnx-sinmxsinnx……①
として,cosmxcosnxを作り出すことができますね。ただし,sinmxsinnxの項は邪魔です。よって,nxの符号をマイナスにした加法定理を考え,
cos(mx-nx)=cosmxcosnx+sinmxsinnx……②
①+②により,
cos(mx+nx)+cos(mx-nx)=2cosmxcosnx
cosmxcosnxを和の式に分解することができます。
cos(3x+2x)+cos(3x-2x)
ポイントの解法を使って,cos3xcos2xの不定積分を求めましょう。積の式を,和や差の式に分解するため,三角関数の加法定理を使います。
cos(3x+2x)=cos3xcos2x-sin3xsin2x……①
cos3xsinxの項は邪魔なので,符号をマイナスにした加法定理を考え,
cos(3x-2x)=cos3xcos2x+sin3xsin2x……②
①+②により,
cos5x+cosx=2cos3xcos2x
cos3xcos2xを和の式に分解することができました。
cos5xとcosxをそれぞれ積分
cos3xcos2x=(1/2)(cos5x+cosx) より,求める不定積分は, ∫(1/2)(cos5x+cosx)dx です。cos5xとcosxを積分すると,それぞれ(1/5)sin5x,sinxになりますね。
cos3xcos2xの不定積分を求める問題です。2つの関数の積で表される式は,「部分積分法を使う」のがセオリーですが,前回の授業同様に,この問題ではうまくいきません。m,nを整数とするとき,cosmxcosnxで表される不定積分は,三角関数の加法定理を使って解きましょう。