5分で解ける!投げ上げに関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
物体の投げ上げを図にしよう
運動の スタート地点を原点 、つまり地面に定めましょう。今回は投げ上げなので、 上向きを正 に取ります。 重力加速度gは下向き ですね。
投げ上げでは、加速度の式に注意。上向きを正にしているので、 加速度a=−g[m/s2] と マイナス になります。したがって、投げ上げ運動の速度と位置の式は、 等加速度直線運動の式にa=−gを代入 して次のようになりますね。
最高点の速度は「v=0」になる!
(1)は、物体を投げ上げてから 最高点 に達するまでの時間を求める問題です。 最高点 とはどのような状態でしょうか?
投げ上げにおける最高点とは、物体の運動が折り返す場所です。上昇していた物体は、 最高点で一瞬静止 して、下降をはじめます。つまり、 速度が一瞬0(v=0)となる 点が、 投げ上げの最高点 なのです。
これを踏まえると、最高点に達する時間t[s]は、v=0になる時のtの値を求めればよいですね。 投げ上げ運動の速度の式v=v0−gt に、v=0[m/s]、v0=9.8[m/s]、g=9.8[m/s2]を代入してtを求めましょう。
地面からの高さ=y座標
(2)は、最高点の地面からの高さを求める問題です。地面を原点としているので、求める高さは 最高点のy座標 と同じですね。
投げ上げ運動の位置の式はy=v0t−(1/2)gt2 でした。t=1.0[s]、v0=9.8[m/s]、g=9.8[m/s2]を代入してyを求めましょう。
また、この問題は時間を使わずに最高点の高さを求めることもできます。条件から初速度v0、最高点の速度vが0と 最初と最後の速度 が分かっています。最初と最後の速度が分かっている時に便利な式がありましたね。そう、 時間含まずの式 です。
上の式でa=−g、x=yとしても求めることができますね。
地面に戻る時間=最高点に達する時間の2倍
(3)では、物体が再び地面に戻る時間を求めます。
地面に達するときの物体の位置は y=0 ですね。 投げ上げ運動の位置の式y=v0t−(1/2)gt2 にy=0を代入して、tについての2次方程式を解けば求めることができます。
ただし、この問題はもっと簡単に解くことができます。投げ上げは、運動の対称性より、実は 最高点に達する時間と最高点から地面に戻る時間は同じ になるのです。つまり地面に戻る時間は 最高点に達する時間の2倍 で求められます。とても便利なので覚えておきましょう。
問題を解く前に、まずは物体の運動を図にしましょう。問題文の「鉛直」とは 地面に対して直角 という意味です。