高校物理基礎
5分でわかる!力と移動方向が一致しないとき
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この動画の要点まとめ
ポイント
力と移動方向が一致しないとき
これでわかる!
ポイントの解説授業
力と移動方向が異なるときの仕事
次の図を例にして考えていきましょう。
移動方向sに対して、力Fが 斜め上方向 にはたらいています。ここで力の方向と移動距離の成す角度を θ とします。このように斜めに力がはたらいた場合の仕事はどうなるでしょうか。
前回のポイントで、仕事は 力と移動方向が一致する場合、力F[N]×距離s[m] で求められると解説しましたね。斜めの力の仕事を考える場合も、基本的には同じです。力×距離で求めます。ただし、力については、 移動方向と一致する成分 、つまり移動方向と 平行な成分 を取り出して考えることになります。
移動方向に平行な成分を取り出そう
先ほどの図の例で、実際に移動方向に平行な成分を取り出しましょう。
まず力Fの終点、つまり矢印の先から移動方向に垂線を下ろします。このようにして垂線を下ろすと、力と移動方向の交点から垂線の足までが、力の移動距離に平行な成分となります。この成分の大きさはいくらになるでしょうか。直角三角形では(底辺)=(斜辺)×cosθでしたね。したがって、 移動方向と一致する成分 の 力の大きさはFcosθ となります。
力Fcosθと移動距離sの積
では、力が斜めの方向にはたらくときの仕事は最終的にどう表せるでしょうか?力Fcosθ[N]で、物体をs[m]動かしたと考えて、次のように表すことができます。
力が斜めの場合は、力から 移動方向に平行な成分 を取り出すことで仕事を求めることができるのです。
力と移動方向が一致する場合、仕事はW=F×Sで求めることができましたね。では 力と移動方向が一致しない場合 はどのようにしたらよいでしょうか。