仕事と仕事率を求める問題に挑戦してみましょう。今回の問題は、条件が あらい面上 なので、 摩擦力 を考える必要がありますね。

まずは、図に必要な情報を書き込みましょう。物体の速度をv[m/s]、移動にかかった時間をt[s]、加速度をa[m/s²]として、進行方向を正に設定しましょう。

物体の質量をm[kg]とすると、 下向き に 重力 mg[N]がはたらきますね。また、物体は床から押し上げる力、 垂直抗力 N[N]を受けます。さらに、物体はあらい面上にあるので、移動方向と逆の左向きに 動摩擦力 がはたらきます。動摩擦力の大きさは 動摩擦係数μ' を使って 一定の値μ'N[N] で表されましたね。

仕事の計算に必要な外力F[N]の値から求めていきましょう。運動する物体にはたらく力Fの値は、 運動方程式F=ma によって求めることができます。進行方向に平行な力は、図より F−μ'N ですね。また問題文に 一定の速さ とあるので、加速度a＝0[m²/s]とわかります。

したがって、
F−μ'N＝ma＝0
と立式できますね！さらに、物体における上下方向の力のつりあいより、N=mgを代入して、
F＝μ'mg
μ'=0.10、m=2.0、g=10を代入すれば、Fの値を求めることができますね。

力F=2.0[N]とわかりました。次に仕事を求めましょう。 仕事W は 力Fと移動距離sの積 で求めることができました。問題文より、速度v=4.0[m/s]と時間t=5.0[s]が与えられているので、 移動距離s は4.0×5.0で求められますね。後は 仕事の公式W=Fs に従いましょう。

また 仕事率P は、 力Fと速度vの積 で求めることができましたね。

動摩擦力の仕事を求める問題です。 動摩擦力は移動と逆向き でしたね。 力と移動方向が逆向き の場合、 仕事の符号はマイナスになる ことを思い出してください。力と移動方向が逆向き、つまりθ=180°となるので、動摩擦力のする仕事W'は以下のように求められます。