高校物理基礎
5分で解ける!弦の固有振動数、共振現象に関する問題
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練習の解説授業
「おんさの振動数f」と「弦の固有振動数f'」が一致
(1)の問題を解く前に、この弦には定常波ができる場合とできない場合があることを理解しておきましょう。弦につながれたおんさをたたくと、おんさは上下に振動し、弦を揺らしますね。おんさの振動数をf、弦の固有振動数をf'とするとき、 二つの振動数f,f'が一致した場合のみ、定常波が形成 されます。
この現象のことを 共振 といいました。
「腹が4個」⇒4倍振動
では、定常波の波長λを求めましょう。定常波はレモン1個分が半波長λ/2です。図より、レモン4個分が弦の長さℓに一致することがわかりますね。
ℓ=(λ/2)×4
この式を波長λについて解けば答えとなります。
振動数f=λ/vに(1)の結果を代入
おんさの振動数fは、(1)で求めた波長λと波の速さvから、
f=λ/v
で求めることができます。
質量が4倍になると、張力Tも4倍になる
(3)では腹が4個ある状態から、おもりの質量を4倍にしたときの腹の個数を求めます。 おもりの質量を変えると、弦の張力が変化 しますね。最初のおもりの質量をmとおくと、AB間に4個腹があるときの力のつりあいは次のようになります。
張力Tはおもりにはたらく重力mgとつりあう のです。 おもりの質量が4倍の4mになるとき、糸の張力も4倍になります ね。
ここで弦を伝わる波の速さvは、線密度をρ(kg/m)とするとき、
v=√(T/ρ)
で表されることを思い出しましょう。 Tが4倍になるとき、弦を伝わる波の速さvは2倍 になりますね。
速さvが2倍になると、4個あった腹の数はどう変化するでしょうか。ここで おんさの振動数fは一定 です。腹の数をnとして、 f=λ/v の式に v→2v 、 λ→n/2ℓ を代入しましょう。
方程式を解くことにより、腹の数nが2個ということが分かりました。質量が4倍になると波の速さが2倍になり、結果、腹の数は半分に減るのですね。
おんさにつないだ弦に生じる波についての問題です。(3)では、 固有振動数fが、弦の長さℓ、張力T、線密度ρによって定まる値 だという知識を活用しましょう。