水平投射とは水平に物体を投げ出す運動でした。横からみるとy方向(鉛直方向)に初速度0の 自由落下 、上から見るとx方向(水平方向)に加速度がない 等速直線運動 をするのが、前回の授業のポイントでした。

今回は 水平投射を式で表す ことを考えます。y方向(鉛直方向)とx方向(水平方向)、それぞれの方向に関して、速度と位置の式を求めてみましょう。

まずはy方向の運動に注目してみましょう。 水平投射のy方向は初速度0の自由落下 でしたね。このとき、運動の進む方向を正にすることを覚えていますか？今回は 自由落下なので、下向きを正 とします。

加速度を式で表してみましょう。y軸方向の加速度なのでa_yとします。加速度の方向は下向きにgなので、
a_y=+g
と表せます。

さて、t[s]後の速度v_yと位置yはどう表すことができるでしょうか？ 今までと同様に元になるのは 等加速度直線運動 の式です。

上の式は等加速度直線運動の速度vを求めるときに、下の式は等加速度直線運動の距離xを求めるときにそれぞれ使います。自由落下では、初速度v_０は0ですね。さらに加速度aはgです。それぞれ代入すると、y方向の運動の式が立てられます。

まとめると、以下のようになります。

水平投射におけるy方向の運動は
速度：v_y=gt
位置：y=(1/2)gt²
となるのですね。公式を覚えるだけでなく、等加速度直線運動の式から自由落下の式を自分で導けるようにしておきましょう。