5分で解ける!接触する2物体と運動方程式に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
運動方向をプラスに定め、図をかく!
手順① 運動方向
運動方向は、指で押す力Fと同じ向きになりますね。 Fと同じ向きをプラス に定めましょう。
手順② 力を書きだす
2物体にはたらく力はどうなるでしょうか?
物体B から見ていきます。まず 重力 mgがありますね。また物体Bは、物体Aと床に接しています。 物体Aから物体Bを押す力f を受け、 床からは物体Bを押す垂直抗力N がはたらきますね。
次に 物体A はどうでしょうか?まずは 重力Mg ですね。さらに物体Aには接触力が3つあります。「指」「物体B」「床」の3つに接しているので、それぞれ接触力がはたらくのです。 指で加える力F 、 BがAを押す力f 、 床からの垂直抗力N' の3つです。 BがAを押す力f は、 物体Aが物体Bを押す力f の反作用であることを確認しておきましょう。
加速度に平行な力を考える
手順③ 運動方程式を立てる
図を見ながら物体A,Bについてそれぞれ運動方程式ma=Fを立てましょう。
物体Bの質量はm[kg]で、加速度はa[m/s2]ですね。加速度aに平行な力は 物体Aが物体Bを押す力f があてはまります。したがって、物体Bの運動方程式は ma=f ですね。
次に物体Aはどうなるでしょうか?物体Aの質量はM[kg]で、加速度はa[m/s2]ですね。加速度aに平行な力は 指が物体を押す力F と 物体Bが物体Aを押し返す力−f があてはまります。したがって、物体Aの運動方程式は Ma=F−f ですね。
連立して、aについて解く!
それでは加速度aの値を求めましょう。運動方程式によって出てきた2つの式をよく見てください。
①と②の式を両辺足し合わせるとfが消去できます。あとは、aについて解けば答えが出てくるのです。
[補足]「一体=1つの物体」と考えよう
接触する2物体についての基本的な考え方は上で述べた通りですが、ここで別解を紹介しましょう。
この問題では1つキーワードがあります。 「一体」 という言葉です。一体というのは 一つの物体として考えても構わない という意味なのです。物体Aと物体Bを質量M+mの一つの塊として考えると下の図のようになります。
1つの物体として考えると2つの物体の間にはたらく力を考える必要がなくなります。これに関して運動方程式をたてると下のようになり、一瞬で加速度aを求めることができますね。
接触する2物体についての問題です。2物体が接触しているときでも、力と加速度の関係式は、 運動方程式 によって立てていくことができます! 以下、運動方程式をたてる際の3つの手順に従って解いていきましょう。