高校物理
5分で解ける!3力の作用線に関する問題
- ポイント
- 練習
この動画の問題と解説
練習
一緒に解いてみよう
解説
これでわかる!
練習の解説授業
物体にはたらく力を考えよう
物体にはたらく力は 重力 と 接触力 でしたね。
まず 重力 から考えましょう。今回使う棒は 一様な 棒なので、 重心は棒の中点 にあります。重心の位置をGとして棒の質量を仮にm[kg]とすると、ここに下向きmg[N]の力がかかります。次に 接触力 を考えます。接触している部分は糸がくっついているBの部分と、ちょうつがいでおさえられているAの部分です。まず糸の部分は、糸によって棒を糸上に斜め上に引っ張る 張力 がはたらきます。この張力の大きさを仮にTとします。
3力の作用線が1点で交わるとき、物体はつりあう
問題はちょうつがいの部分Aにはたらく力の方向です。この力の方向がわかりにくいですね。
そこで棒が「静止している(回転していない)」ことから、「モーメントのつりあい」によって考えましょう。3つの力のモーメントがつり合うとき、それぞれの 作用線は1点で交わる のがポイントでした。重力の作用線と張力の作用線を書き、2つの作用線の交わる点をOとします。
この物体は静止しているので、ちょうつがいからの力の作用線もOで交わりますね。つまり、 ちょうつがいによる力の方向は、点Aから点Oへと向かう方向 なのです。
ここで①、②、③の選択肢を確認しましょう。
①と③はAでの力の方向が間違っていますね。したがって、正しい解答は②です。物理では、このように正しく図示しただけで答えを導ける問題もあります。
ちょうつがいによって壁に固定された物体について考える問題ですね。「ちょうつがい」は、例えばドアの壁とくっついている部分にとめてある、開いたり閉じたりする金具のことですね。棒が「静止している(回転していない)」ことを手掛かりにして解いていきましょう。