高校物理
5分でわかる!重力による位置エネルギー
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この動画の要点まとめ
ポイント
重力による位置エネルギー
これでわかる!
ポイントの解説授業
今回は運動ではなく位置で決まるエネルギー、 位置エネルギー について考えてみましょう。
重力のする仕事=位置エネルギーU
まずは下の図を見てください。地面から測って高さh[m]の点Aの位置に質量m[kg]のボールがあります。図にある基準点Oとは高さの基準点という意味で、高さ0[m]の場所です。
さて、ボールは点Aで静止しているので運動エネルギーは0[J]です。しかし、実は ボールはこの高さにあるというだけでエネルギー、つまり仕事する能力を持ちます。
どういうことでしょうか。ボールは地面に戻ろうとするとき、落下運動をしますね。ボールには、 重力 が力としてはたらき、地面までの h[m]を移動 します。つまり、 ボールには、重力を受けてh[m]移動するだけのエネルギー(=仕事する能力)が備わっている のです。
この仕事する能力を、点Aでの 重力による位置エネルギー といいます。位置エネルギーは U という記号を用いて表し、単位は [J(ジュール)] です。
位置エネルギーは「重力mg×距離h」
では、点Aでの位置エネルギーは、どのように式で表すことができるでしょうか。
エネルギーとは、仕事をする能力のことです。 点Aでの位置エネルギーは、重力mg[N]がボールをh[m]移動させる仕事 として計算しましょう。 仕事は「力×移動距離」 なので、重力による位置エネルギーUは以下のように求めることができます。
今回のように重力による位置エネルギーの場合は、Uは記号Ugと表されます。静止している物体でも、ある高さにあることで 重力による位置エネルギーUg=mgh を持つことをおさえておきましょう。
運動エネルギー とは、 運動している物体が持つ仕事をする能力 のことでしたね。質量m[kg]のボールが速度v[m/s]で移動しているとき、このボールが持つ運動エネルギーKは、以下のように表すことができました。