高校物理
5分で解ける!力積と運動量(一次元)に関する問題
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解説
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練習の解説授業
力積も運動量も方向を持ったベクトル
(1)はバットがボールに与えた力積の方向と大きさを求める問題です。 力積は力×時間 なので Ft ですね。ところが、Fの値もtの値も与えられていません。したがって、 運動量の変化 から求めていきましょう。
力積は運動量の変化に等しい ので、後の運動量から前の運動量を引いて以下のような式が立てられます。
Ft = mv(後) − mv(前)
ここで衝突後も衝突前も同じ速さv(=10[m/s])なので、力積を表す式の右辺mv − mvは0になるのではないか?と考える人もいるかもしれません。しかし、それは誤りです。問題文の様子を図に表して考え直してみましょう。
図のように、ボールは右向きに速度vで移動をし、バットと衝突します。バットはボールに力Fを加え、t秒間接触します。衝突したボールは、行きと同じ速さで 左向きに速度v で跳ね返りました。力積も運動量も方向を持った ベクトル なので、方向も考える必要がありますね。
力積を求めるときは物体の進む方向に注意
進行方向が右か左かは符号で表すことができます。今回は右向きを正の方向としてプラスに定めましょう。すると衝突前の速度は右向き方向だからプラス、衝突後の速度は左向き方向だからマイナスというように符号を置くことができます。
方向に注意して力積についての式を立てましょう。
式を立てたら、後はm=0.20、v=10を代入すると、求めたい力積Ftの値が出てきます。
力積の大きさが求められましたね。値がマイナスの符号を取るので、方向は左向きとなります。
力積は力F×時間t
(2)は力の大きさを求める問題です。(1)で求めた力積Ft=4.0[Ns]が、力の大きさFに時間tをかけ算したものであることを覚えていれば簡単に解くことができますね。t=0.010[s]を代入して、Fについて解きましょう。
飛んできたボールをバットで打ち返す問題です。質量、速度、時間をもとに力積や運動量を求めていきましょう。