高校物理
5分でわかる!遠心力
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この動画の要点まとめ
ポイント
遠心力
これでわかる!
ポイントの解説授業
物体の上から円運動を観測してみよう
図のように、半径rの円周上を角速度ωで等速円運動する質量mの物体を考えます。
円運動の加速度は、円の中心向きでしたね。加速度が円の中心向きとなるのは、 円運動を外から眺める場合 です。今回はまったく別の位置から円運動を眺めてみましょう。一体どこから観測するのかというと 物体の上から観測 します。
物体から円運動を眺めると、物体は静止して見える
図のように、クマちゃんが物体の上に乗って運動を観測します。
クマちゃんから物体を眺めると、物体は 静止している ことがわかりますか?クマちゃんにとっては質量mの物体は足元で静止しているのです。静止しているということは 力がつり合っている ということですね。このとき、物体について、円の中心に向かう向心力とつり合うように、 円の中心から遠ざかる力 がはたらきます。これを 遠心力 といいます。
「遠心力」の正体は「慣性力」
遠心力はなぜはたらくのでしょうか? 今回は、観測者であるクマちゃんが加速度運動をしています。観測者が加速度運動をしている場合に考えなくてはいけない力がありましたね。そう、 慣性力 です。
慣性力は、 観測者の加速度と逆向きにはたらく という性質がありましたね。また慣性力の大きさは、観測する物体の質量mに加速度aを掛け算したmaでした。加速度aの大きさは、半径rにωを2回かけた a=rω2 で表すこともできます。したがって、遠心力の大きさは
ma=mrω2
となります。
今回は、等速円運動する物体の 遠心力 について解説していきましょう。