5分でわかる!万有引力:F[N]
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この動画の要点まとめ
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木を見ていると、リンゴがボトッと落ちてきました。リンゴが落ちたのは、地球がリンゴを引っ張る力、重力mg[N]がはたらいているからですね。また、地球から離れたところにある月は、地球のまわりをグルグル回るだけで、地球に落ちてはきません。これは、月が地球を回る遠心力と、地球が月を引っ張る引力とがつりあっているからです。
リンゴが受ける引力と、月が受ける引力は同じものではないか、と最初に気づいたのが物理学者の ニュートン です。ニュートンといえば運動方程式を考えた物理学者ですね。今回はニュートンが考えた物体同士が引き合う力、 万有引力 について考えていきます。
万有引力とは引き合う力のこと
万有引力とは すべてのものが引き合う力 のことです。例えば、宇宙空間に2つの物体があったとしたら、必ずその2つの物体の間には力がはたらきます。万有引力の例として下の図を見てください。
図の左側に、地球の質量M[kg]の地球があります。このMはものすごく大きな数字になるのですが、これが一体いくらになるのかどうかは後で計算してみましょう。そして、地球から離れた場所に人工衛星があります。人工衛星の質量はm[kg]とおきました。
さらに、2物体の距離をr[m]とします。ここで注意したいのは、2物体の距離を考えるときは必ず 重心から重心までの距離 を考えます。地球の重心は球の中心であり、ここから人工衛星の重心との距離を考えます。 地球の表面からの距離ではない ということに注意してください。
この2物体には、宇宙空間でお互いに引き合う万有引力がはたらきますね。人工衛星が地球の重心向きに引っ張られる力をFと置きます。 作用・反作用の法則 から、人工衛星も当然地球を引っ張り返していますね。つまり、地球が人工衛星を引っ張っているとき、同時に人工衛星も地球を引っ張っていてその大きさはFになるということが分かります。
万有引力は距離の2乗に反比例
この万有引力Fが式でどう表わされるのか考えていきましょう。万有引力Fについての式は、比例定数Gを用いて以下のように表されます。
分母の r2 は 力が距離の2乗に反比例する ということを表しています。2物体の距離が遠くになればなるほど万有引力は弱くなっていくのです。例えば、距離rが2倍になると力は1/4倍になります。距離rが10倍になった場合には、力は1/100倍になります。遠くなればなるほど、万有引力が弱くなることが理解できたでしょうか。
万有引力は質量の積に比例
また、分子のMmから、 力はそれぞれの質量の積に比例する ということがわかります。
式に登場した比例定数Gは 万有引力定数 と言い、
G=6.67×10-11[Nm2/kg2] で表されます。
とても小さな数字ですね。
また、万有引力の式から万有引力定数Gを求める式に変形すると、
G=Fr2/Mm
となります。この式から分子と分母の単位を考えると、万有引力定数の単位は[Nm2/kg2]だとわかりますね。万有引力定数の数値を覚える必要はありませんが、万有引力Fを求める式の形はしっかりと覚えておきましょう。
みなさんは、 万有引力 という言葉を聞いたことがありますよね。