高校物理
5分でわかる!ケプラーの第三法則
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
ケプラーの第三法則
これでわかる!
ポイントの解説授業
最後に、 ケプラーの第三法則 について解説していきましょう。
公転周期Tの2乗は半長軸aの3乗に比例
次の図は、太陽のまわりを楕円軌道で周回運動する惑星を示しています。
太陽に一番近い場所を 近日点 、太陽からもっとも遠い場所を 遠日点 と言いましたね。 近日点から遠日点までの距離を長軸 といい、図では、長軸の半分の長さの 半長軸 をaとして示しています。惑星が一周するのに要する時間のことを 公転周期 と言い、Tで表します。
このとき、実は 公転周期T と 半長軸a の間に次のような関係があることをケプラーは示しました。
T2∝a3
「∝」は 左辺と右辺が比例の関係 にあることを示す記号です。つまり、 公転周期の2乗と半長軸の3乗は比例の関係にある というのが、 ケプラーの第三法則 になるのです。
Tの2乗をaの3乗で割った値は一定
T2∝a3の関係式のままだとわかりづらいので、比例定数kを与えて
T2=ka3
というように表しましょう。この式から
k=T2/a3
という式が導けます。つまり、 Tの2乗をaの3乗で割った値は一定である ことがわかりますね。
この第三法則のポイントは 軌道によらず、T2/a3は同じ値を取る ということです。太陽のまわりをまわる地球や火星や木星、そして地球のまわりをまわる月もすべて、それぞれの公転周期の2乗を半長軸の3乗で割ったときの値は同じになるということなのです。
ケプラーの法則は全部で3つあります。 第一法則 は、 太陽のまわりの惑星は楕円軌道を描き、太陽は焦点の位置に存在するという法則 でしたね。 第二法則 は、 惑星と太陽とを結ぶ線分の描く単位時間あたりの面積(面積速度)が一定という法則 でした。