5分で解ける!気体の密度に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
気球の中と外は同じ圧力
熱気球内部の気体の最初の圧力は与えられていないので、P0とおきます。熱気球は下に穴が空いているので、気球は中と外で通じ合っています。したがって、 圧力は気球の中と外で同じになります よね。
ρT/Pは一定になる!
では、温度T1になったときの熱気球の内部の気体の密度を求めていきましょう。密度は1[m3]あたりの質量で、下の式で表せます。
ただし、今回は圧力Pも気体定数Rも分子量Mも与えられていません。M×10−3/Rが定数であることに注目して、下のように式変形します。
ρT/Pが一定である ということが分かりますね。これを利用して、熱気球の中と外を比較しましょう。圧力、温度、密度は外部ではP0、T0、ρ0であり、内部ではP0、T1、ρです。ρT/Pが一定であることから等式をつくり、ρについて解けば答えが求まります。
ρT/Pが一定 であることは、中と外を比較するときに非常に便利なので、覚えておきましょう。
物体が浮くとき、重力と浮力はつりあう
(2)の問題のポイントは、浮いた、ということです。これは 浮力 が関わる問題ですね。
まずは力学で学んだ浮力をおさらいしましょう。密度ρ[kg/m3]の水の中に体積V[m3]の物体をしずめると、物体は浮こうとします。この 浮力 は重力とつりあい、 ρVg と表されましたね。
気球の問題では、密度ρ0[kg/m3]の大気の中に体積V[m3]の気体があります。したがって、浮力は ρ0Vg と表すことができます。 物体が浮くとき、重力と浮力はつりあう ことから、 つりあいの式 を立てましょう。
上向きの力は、浮力の ρ0Vg 。下向きの重力は、気球とゴンドラのmgと、気体のρVgの両方がはたらくことに注意しましょう。
つりあいの式
ρ0Vg=ρVg+mg
に(1)で求めたρを代入し、温度T1について解けば答えが求められます。
熱気球に関する問題です。(1)では熱気球内部の気体の密度を、(2)では熱気球内部の気体の温度を求めます。