高校物理
5分でわかる!断熱的混合
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この動画の要点まとめ
ポイント
断熱的混合
これでわかる!
ポイントの解説授業
コックを開くと、温度は一定になる
下の図を見てください。
2つの容器があり、コックつきの細い管で繋がれています。初めコックは閉じてあり、2つの容器は仕切られています。容器Aにはモル数nA、温度TAの気体、 容器Bにはモル数nB、温度TBの気体が入っています。さらに容器は断熱材で作られています。この状態からコックをあけるとどうなるでしょうか?
それぞれの気体が混ざり始め、最終的に一様な状態になり、 温度が一定 となりますね。
断熱的混合では内部エネルギーが保存!
容器内の気体が混ざり合った後、最終的な温度を計算する場合、何が必要でしょうか。
まず容器全体に注目すると、断熱材で覆われているので断熱変化です。つまり、 吸収熱Qin=0 ですね。さらにAとBの全体の体積は一定です。つまり外にする仕事Wout=PΔVの体積変化ΔVが0になるので、 仕事Wout=0 になります。これらを熱力学第一法則Qin=ΔU+Woutに代入すると、 内部エネルギーの変化ΔU=0 であることもわかります。
内部エネルギーの変化が0ということは 内部エネルギーが一定である ということですね。つまり、 内部エネルギーが保存される ということです。
このことを使うと、容器内の気体が混ざり合った後の温度が計算できるようになります。断熱的混合における内部エネルギー保存は、ただ暗記するのではなく、なぜそうなるのかを説明できるようにしておきましょう。
今回は 断熱的混合 について解説していきましょう。断熱的混合とは、熱を遮断した状態で気体を混ぜ合わせることをいいます。