5分でわかる!波の式の作り方(step1)
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この動画の要点まとめ
ポイント
振幅A[m]、角振動数ω[Hz]で単振動する物体の時間t[s]での位置y[m]は、
y=Asinωt
ω=2π/Tより、
y=Asin(2πt/T)
とも表される。
単振動の位置yが、y=Asinωtで表されることを念頭において、波を表す式を考えていきましょう。
2ステップに分けて式をつくる
ところで、波の式とは何でしょうか? 「波の高さ」は、「場所」と「時間」が決まれば1つに決まりますね。 波の式 は y(波の高さ)をx(場所)とt(時間)の式で表したもの になります。
しかし、一気にy=(xとtの式)を導出することは難しいです。そこで、
STEP1「原点x=0でy=(tの式)をつくる」
STEP2「位置xでy=(x,tの式)をつくる」
の2ステップにわけて考えていきましょう。
原点x=0でy=(tの式)をつくろう
まずは STEP1「原点x=0でy=(tの式)をつくる」 です。下の図を見てください。
ある媒質を単振動させ、波がx=0に到達した時刻を0[s]とします。図は、0[s]のときのy−xグラフです。振幅をA[m]、波長をλ[m]としたとき、原点x=0の状態を式で表すことを考えます。時刻0[s]のとき、高さyは0[m]ですね。0[s]から時間が経過し、波が右に動いていくと、波の高さは上がって下がって元に戻ることがわかります。したがって、x=0でのy−tグラフは次のようになりますね。
このy−tグラフから、いよいよy=(tの式)をつくっていきます。まず、グラフより 振幅 はA[m]ですね。単振動によって伝わる波はsinカーブ(正弦曲線)なので、 Asin□ で表されます。□の部分は、 位相 が入ります。位相は、波がどのような振動状態かを表すもので、単振動では次のように表せましたね。
y=Asinωt=Asin(2πt/T)
ここで、波で与えられている条件を確認しましょう。周期Tがわかっているので、波を表す式は次のようになりますね。
原点における単振動の波の高さyをtの関数として表すことができました。
今回は 波を表す式 について解説していきましょう。波を式で表すためには、 単振動の位置の公式 をおさえておく必要があります。第1章「力学」の単振動では、次の公式を学習しましたね。