5分でわかる!音源が動く場合のドップラー効果
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この動画の要点まとめ
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波長λ[m]を振動数f[Hz]、音速V[m/s]で表す
おんさSを音源とします。おんさSの振動数をf[Hz]、音波の伝わる速度をV[m/s]とすると、1[s]経過したときの波の長さは次のようになります。
このとき、波長λ[m]をf,Vを使って表すとどうなるでしょうか? 振動数f[Hz] とは、 1[s]間に送り出された波の数 を表すので、V×1[m]を波の数fで割り算したものが波長λになります。
λ=V/f
おんさを観測者に向かって移動させると、波長が短くなる
ここで、音源であるおんさSを速さvs[m/s]で移動させてみましょう。おんさSが、音波の進む向きと同じ向きに移動するケースを考えてみます。
おんさを動かしたとしても 音源の振動数fと波の伝わる速度Vは変わらない のでしたね。1[s]後に波が到達する場所は、おんさが動く場合も動かない場合も、元のおんさの位置からV×1[m]離れた場所です。
ただし、波長λ'[m]についてはどうでしょうか?おんさが速度vsで移動する場合、1[s]後のおんさの位置はvs×1[m]です。ということは、1[s]間に送り出された波の長さλ'[m]は、おんさの移動距離分vs×1[m]だけ短くなりますね。つまり、
λ'=(V-vs)/f
となります。
おんさが動くことで 波長が変わる のですね。
観測者に届く音波の振動数は変化する
おんさSが動く場合、観測者に届く音波の振動数f'についても考えてみましょう。 おんさを動かしたとしても 音源の振動数fと波の伝わる速度Vは不変 ですが、 観測者に届く波の振動数f'はfから変化する のです。
観測者に届く音波について、 V=f'λ' より、
f'=V/λ'
⇔ f'=(V/V-vs)×f
おんさSが観測者に近づく場合、vs>0となり、f'>fとなります。おんさSが観測者から遠ざかる場合、vs<0となり、f'<fとなります。 振動数が大きいほど、音は高く聞こえる ので、おんさSが観測者に近づく場合は音が高く聞こえ、おんさSが観測者から遠ざかる場合は音が低く聞こえます。
音源や観測者が動くとき、聞こえる音の高さが異なってくる現象をドップラー効果といいます。今回は、音源が動くとき、なぜ音色が異なってくるのかを解説していきましょう。