高校物理
5分で解ける!浮き上がりに関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
これでわかる!
練習の解説授業
空気の絶対屈折率は1
角度と絶対屈折率は、 屈折の法則 を用いて等式をつくることができます。 同じ媒質同士のかけ算 がポイントでしたね。水の絶対屈折率はn、入射角はiです。一方、空気の絶対屈折率は1、屈折角はrであることから次のように立式できます。
平行線の同位角・錯角を利用
位置P'の水面からの距離d'は、図を利用して求めましょう。平行線の同位角・錯角が等しいという性質を用いると、∠iと∠rを次の図のように移すことができます。
上の図から頂角がそれぞれiとrの2つの直角三角形に注目します。この2つの直角三角形の共通する高さをhとおきます。
底辺d、高さh、頂角iの直角三角形に注目すると、
tani=h/d⇔h=d×tani
であり、底辺d'、高さh、頂角rの直角三角形に注目すると、
tanr=h/d'⇔h=d'×tanr
この2つの式を結び、d'について解くと答えが出てきますね。
sinθ≒tanθを利用
(2)では、d'=d×(tani/tanr)で表しましたね。このうちi,rを水の屈折率nに変換することを考えましょう。すると、(1)で求めた式
n×sini=sinr
⇔ n=sinr/sini
が使えることに気づきます。 iとrが十分に小さい ので、 sinθ≒tanθ という近似を用いて、(2)の式のtanをsinに置き換えましょう。
iとrが十分に小さいことは、問題文の「ほぼ真上から見る」という情報からも分かりますよね。屈折後の出ていった光をほぼ真上から見るということは、角度が0に近いということです。
水中の物体Pがどれくらい浮き上がっているかを求める問題です。問題文には、 θが小さい場合sinθ≒tanθ という近似式が与えられていますね。tanθ=sinθ/cosθですが、もしθが小さい場合、cosθの値はほぼ1とみなすことができ、tanθはsinθとほぼ等しいと考えられるのです。