5分でわかる!レンズによる像の作成
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この動画の要点まとめ
ポイント
2種類の光線がカギとなる
凸レンズに対し、中心Oを通る光軸と焦点F・F'、ABという光源が与えられている場合で考えます。図のように、 光源ABは焦点F'の左側 にあるとします。
像を作図する上でカギとなるのは2つの光線です。
1つ目は、 光軸に平行な光線 です。光源ABから出発した光軸な平行な光は、レンズを通過すると必ず 焦点F を通りますよね。 光軸に平行に進んだ光線が焦点に向かう 線を書き込んでみましょう。
2つ目の光線は、 レンズの中心に向かう光線 です。 中心を通る光線は直進 するのでした。この光線も書き入れましょう。
すると、この2つの光線が交わる点がありますね。ここがAに対する像ができる場所A'であり、光が1点に集められる場所です。Aから出た光は、凸レンズを通るとすべてA'に到達します。
焦点F'の左側ならば、倒立実像ができる
点A'の作図と同じように、AB上の無数の点に対応する点を作図すると、光軸に垂直な線分A'B'を作図することができ、これがABに対する像となります。
上図でA'B'上にスクリーンをおくと像を映し出すことができます。このようにレンズを通過した光が実際に集まってできる像のことを 実像 といいます。この実像は、もとのABと上下逆さまになるので、 倒立 といいます。 凸レンズ で 焦点F'の左側 に光源を置いたときは、 倒立実像 ができるということを覚えておきましょう。
焦点F'の右側ならば、正立虚像ができる
次に、光源ABが 焦点F'よりも右側 にある場合の像の作図を考えてみましょう。
同じように、 光軸に平行な光線 と 中心を通る光線 の2つを考えます。まず点Aから出た光軸に平行な光はレンズを通過した後、焦点Fに向かいます。さらに、点Aを出て中心Oを通過する光は直進しますね。
この図から、光はレンズを通過した後、広がって交点を持たないことが分かります。つまり、実像はできないのです。そこで、レンズを通過した2本の光の延長線を作図してみましょう。すると、ある1点で交わることが分かりますね。この交点をA'とすると像は以下のように書くことができます。
A'B'は実際の光が結んでできる像ではないので、スクリーンに映し出すことはできません。この像のことを 虚像 といい、実像と区別するために点線で書きます。上下の向きはABと同じなので 正立 といいます。 凸レンズ で 焦点F'の右側 に光源を置いたときは、 正立実像 ができるということを覚えておきましょう。実は、倒立実像よりも正立虚像の方が身近なものです。例えば小さい文字を見るとき、虫眼鏡の凸レンズを通して拡大しますよね。そのときに拡大されて目に映る像が、この正立虚像です。
凹レンズでも同じ手順で作図できる
作図の手順について振り返っておきましょう。
カギとなるのは、 ①光軸に平行な光線 と ②レンズの中心Oに向かう光線 でした。この手順に従えば、凹レンズがつくる像も作図することができます。凹レンズの像の作図については、次の練習問題で扱いましょう。
レンズによる 像の作図 の方法を解説しましょう。