5分でわかる!レンズの法則
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この動画の要点まとめ
ポイント
三角形の相似からa,b,fの関係式をつくる
図の凸レンズをもとに、具体的に考えていきます。
凸レンズの焦点F'の左側に物体ABがあり、ABに対する像A'B'が作図されています。物体ABの長さはL、倒立実像A'B'の長さはL'です。レンズの前方では左が+、レンズの後方では右が+として、レンズから物体までの距離をa、レンズから実像までの距離をb、焦点距離をfとします。
元の像の大きさLに対してレンズを通した像の大きさL' が何倍になったのかに注目して、a、b、fの関係式について考えてみましょう。L'がLのm倍になったとすると、次のように立式できます。
倍率 m=L'/L
倍率mはaとbを使って表すことができます。図を見ると、直角三角形ABOと直角三角形A'B'Oが相似になっていることがわかりますね。
したがって、高さの比L'/Lは底辺の比b/aに等しくなり、
倍率 m=L'/L=b/a
さらに、倍率mを焦点距離fを使って表しましょう。光源ABの長さLは、図のPOの長さと等しいですよね。△POF∽△A'B'Fに注目すると、
倍率 m=L'/L=b/a=(b−f)/f
a、b、fの関係式を整理すると……
b/a=(b−f)/f の式を整理していきましょう。
b/a=(b−f)/f
⇔ b/a=b/f−1
⇔b/f=b/a+1
⇔ 1/f=1/a+1/b
つまり焦点距離fの逆数は、物体までの距離aの逆数と、像までの距離bの逆数の和として表すことができるんですね。これを レンズの法則 と言います。
凸レンズはf>0 凹レンズはf>0
レンズの法則は、重要な公式なので必ず覚えるようにしましょう。
公式は凸レンズを例にして導きましたが、凹レンズにも当てはめることができます。ただし、次の注意点を守ってください。
① 凸レンズのときf>0,凹レンズのときf<0とする
② a>0とする
③ 像がレンズの後方にあるときb>0,レンズの前方にあるときb<0とする
レンズから物体までの距離aは常に正で、焦点距離fは凸レンズのとき正,凹レンズのとき負となる のです。
レンズの前に物体をおくと、実像や虚像などの像ができます。このとき、レンズと物体との距離a、レンズと像との距離b、レンズの焦点距離fとの間にはある関係式が成り立ちます。その関係式を簡潔にまとめた レンズの法則 について解説していきましょう。