5分でわかる!実像、虚像と正立、倒立

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この動画の要点まとめ
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公式は凸レンズ・凹レンズともにも当てはめることができます。ただし、以下の3つの注意点を守る必要がありました。
① 凸レンズのときf>0,凹レンズのときf<0とする
② a>0とする
③ 像がレンズの後方にあるときb>0,レンズの前方にあるときb<0とする

これらを踏まえて、今回はレンズの法則から作図をしなくても 実像なのか虚像なのか 、 正立なのか倒立なのか を見分けるポイントを解説しましょう。
bの符号で実像か虚像かを判定できる

レンズの法則では、bの符号はレンズの後方を+としていますね。つまり b>0 のときはレンズの後方に像があることになります。レンズの後方に像があるとき、実際にレンズを通過した光が結ばれて像ができるので 実像 になります。


一方、 b<0 のときはレンズの前方に像ができ、 虚像 になります。


作図をしなくても、bの符合だけで虚像なのか実像なのかを判定することができるのです。
倍率mの符号で正立か倒立かを判定

次に、レンズの法則の式から、正立か倒立かを判定する方法について解説しましょう。

凸レンズの場合、物体が焦点より遠いと レンズの後方 に 倒立実像 ができ、物体が焦点より近いと レンズの前方 に 正立虚像 ができました。凹レンズの場合、物体が焦点より遠いときにのみ レンズの前方 に 正立虚像 ができました。つまり、 b>0 で レンズの後方 に像ができるときは 倒立 、 b<0 で レンズの前方 に像ができるときは 正立 と考えられます。

ここで、レンズがつくる像の倍率mの式から、次のように正立か倒立かを覚えておくとよいでしょう。

倍率mの式にマイナスをつけて、
m=-b/a
と表します。aは常にプラスなので、b>0ならば、 m<0 となり、レンズの後方に 倒立 像ができますね。像が 上下逆さまになる ことを、 倍率がマイナスになる ことで表すことができます。b<0ならば、 m>0 となり、レンズの前方に 正立 像ができますね。像が 上下同じ向きになる ことを、 倍率がプラスになる ことで表すことができます。

レンズの法則から作図なしで 実像なのか虚像なのか 、 正立なのか倒立なのか を見分けるポイントを覚えておきましょう。

レンズから物体までの距離a、レンズから像までの距離b、焦点距離fは、 レンズの法則 により、次の関係式で表すことができます。