今回のテーマは、球面の一部を反射面とする鏡、 球面鏡 です。球面鏡には、鏡の面がへこんでいる 凹面鏡 と、鏡の面が膨らんでいる 凸面鏡 があります。まずは凹面鏡について解説していきましょう。

凹面鏡とは、球面の一部の内側に鏡が貼り付けられているものです。

図のように、中心Oを通る光軸に対して平行な光を入射させ、反射させてみましょう。すると、反射光が、光軸と交わる点があります。この点が凹面鏡の 焦点 に相当します。

ここで、凹面鏡の焦点はあたかも 凸レンズと同じような性質 をもっていることが分かるでしょうか？凸レンズでは、光軸に平行な光がレンズを通過すると、光軸上の焦点に光が集まりました。凹面鏡の場合も同じように、光軸に平行な光が反射されると焦点に光が集まります。

ただし、凸レンズが後方をプラスに定めるのに対し、凹面鏡は図のように 前方をプラス に定めます。 焦点距離fはプラス になることに注意しましょう。