5分でわかる!散乱、偏光
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この動画の要点まとめ
ポイント
空が青いのは散乱による現象
散乱 とは、 光が小さな粒子にあたったとき、その粒子を中心としてあらゆる方向に広がる現象 のことをいいます。 小さな粒子 は、 光の波長と同程度、またはそれよりも小さい くらいの大きさです。 波長が短い紫や青 のほうが より大きく散乱される という性質があります。
散乱について1つ具体的な例を紹介しましょう。下の図を見てください。
地球上に人が立っています。日中空を見上げたとき、 空が青く見える のはこの 散乱 による現象なのです。
日中の太陽は真上にあり、そこから光が入射してきますね。簡単に考えるため、赤い光と青い光が入射したとしましょう。青い光は波長が短いため散乱が繰り返されるのに対し、赤い光は散乱が起きず直進するだけです。このように光の散乱によって青い光が広がることで、日中の空は青く見えるのですね。
一方で、夕日は空が赤く輝きます。なぜ夕日が赤く輝くのかと言うと、日が沈むときは太陽光が大気を通過する距離が日中に比べて長くなるからです。光が進む距離があまりにも長いと、青は散乱が繰り返されエネルギーが失われて地上に届かなくなります。逆に赤は散乱の影響を受けずに直進するため地上に届くのです。
偏光板を通過した光は一方向にのみ振動
続いて 偏光 について解説します。太陽や電灯から出る 自然光 は、 光線に垂直なあらゆる方向に振動する光 の集まりです。これに対して 偏光 は、 振動が一方向だけに偏った光 のことを指します。
あらゆる方向に振動する光のうち、 特定の一方向にだけ振動する光だけを通過させる 装置を 偏光板 といいます。下の図を見てください。
図の左側の矢印は、光線に垂直なあらゆる振動を含んだ光です。中央にある丸い板が 偏光板 を示しています。図で、偏光板は縦方向にのみ仕切りが入っていますね。この偏光板に光を通過させることで、仕切りの方向に沿った振動の光のみが通過しています。
このとき、横方向に仕切りが入った偏光板をもう1枚用意してみましょう。この偏光板を、縦方向に仕切りが入った偏光板のうしろに置きます。
縦方向の仕切りが入った偏光板を通過した光は、縦方向にのみ振動しています。したがって、横方向の仕切りが入った偏光板を通過できなくなります。2枚の偏光板を重ねると、光をのぞいても暗く見えるだけですね。
散乱 と 偏光 のイメージはつかめましたか? ポイントをまとめると以下の通りになります。
光には特有の性質があります。今回はそのうちの 散乱 と 偏光 について解説します。