5分で解ける!電池の役目に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
電池の電位差とコンデンサーの電位差は等しい
問題文から得た情報を図に書き込んでいきましょう。スイッチSを閉じると、何が起こりますか。電池は プラスの電荷を運ぶポンプの役割 があるので、コンデンサーの上の極板にプラスの電荷+Q0が蓄えられます。向かい合う下の極板には−Q0の電荷が蓄えられます。また、電池は 電位差を保つ役割 もありましたね。電池の負極を0[V]とすると、正極は常に+V0[V]の高電位に保たれます。
このとき、 導体は電位が一定である という特徴を思い出しましょう。電池の負極からコンデンサーの下の極板までをつなげた導線は0[V]、電池の正極からコンデンサーの上の極板までをつなげた導線は+V0[V]であると分かります。つまり、 コンデンサーの電位差は電池の電位差V0と同じになる のです。
コンデンサーの電気容量C0は与えられているので、コンデンサーの基本公式Q=CVから以下のように電気量Q0求めましょう。
スイッチを閉じたままなら電位差は同じ
問題文にある スイッチを閉じたまま というのは重要な情報です。つまり、 電池につながれたまま だということですね。極板間距離が変化した回路を以下のように描きましょう。
電池につながれたままなので、 極板間の電位差はV0に保たれたまま です。電気容量はどうでしょうか? 極板間距離が2倍 に広がると、 電気容量は1/2倍 になるのでしたね。新しい電荷をQとして、以下のようにQ0の何倍になるかを求めましょう。
スイッチを開くと電荷が逃げ場を失う
スイッチを閉じた状態であれば、電位差は保たれたままでした。今回は、 スイッチを開いてから極板間距離を広げる ということで、(2)とまったく意味が異なります。スイッチを開くと、下の図のようにコンデンサーの上の極板は外部と接続がなくなります。
そのため 上の極板にある正電荷は逃げ場を失い、極板にとどまります。 したがって、スイッチを閉じた後に極板間距離を2倍にしても 電気量は変化しません。
極板間の電気量はQ0に保たれたまま です。電気容量はどうでしょうか? 極板間距離が2倍 に広がると、 電気容量は1/2倍 になるのでしたね。新しい電位差をVとして、以下のようにV0の何倍になるかを求めましょう。
コンデンサーに電池をつないだ回路の問題です。電池の2つの役割 ①電位差を常に一定に保つ 、 ②負極から正極に正電荷を運ぶ(起電力) に注意して解いていきましょう。