5分で解ける!コンデンサーの直列接続に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
直列は単純な和、並列は逆数の和
3つのコンデンサーには はじめ電荷がない 状態で、 電気容量はいずれもCで同じ ですね。直列接続と並列接続が組み合わさっているので、1つずつ順に合成容量を求めていきましょう。
まず、並列接続されたC2とC3の合成容量からです。 並列接続での合成容量は単純な和 となり、
C+C=2C
となりますね。
したがって、求める合成容量C'の値は、 電気容量C,2Cのコンデンサーを直列接続したときの合成容量 となります。
直列接続 の場合、 合成容量の逆数が、各電気容量の逆数の和になる のでした。
直列は電荷が等しい 並列は電位差が等しい
スイッチSを接続して十分に時間が経過すると、各コンデンサーには電荷が蓄えられます。このとき、それぞれのコンデンサーの電気量を求めていきましょう。
ポイントとなるのは、 コンデンサーの「直列接続は電荷が等しい」「並列接続は電位差が等しい」 という点です。C2とC3を1つのコンデンサーとみなして置き換えた図をもう一度見てみましょう。
C1の電気量を上から+Q、−Qとすると、 直列接続したコンデンサーの電気量は等しくなる ので、下のコンデンサーの電気量も+Q、−Qになりますね。さらに2つのコンデンサーを1つにまとめたのが以下の図です。
電気容量C'、電位差V、電気量Qの単純なコンデンサーになりました。(1)より電気容量C'の値がわかっているので、コンデンサーの基本公式より、
Q=C'V
⇔ Q=(2/3)CV
と求まります。つまり、C1に蓄えられた電気量Qは (2/3)CV です。
次にC2の電気量を求めましょう。C1に蓄えられた電気量Qの値が(2/3)CVとわかっているので、下の図に着目します。
C2とC3を1つのコンデンサーとみなして置き換えたとき、電気容量2C、電位差V'、電気量Qのコンデンサーになりますね。したがって、
Q=2CV'
⇔(2/3)CV=2CV'
⇔ V'=(1/3)V
よって、 C2のコンデンサーは、電気容量C、電位差V'=(1/3)V となりますね。C2に蓄えられた電気量をqとすると、
q=CV'
⇔ q=(1/3)CV
と求まります。
起電力Vの電池に対して、3つのコンデンサーをつなぐ問題です。 コンデンサーを直列接続、並列接続したときの合成容量 に注目して解いていきましょう。