5分でわかる!ホイートストンブリッジ
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この動画の要点まとめ
ポイント
2つの導線の間に、検流計を橋のように接続
ホイートストンブリッジとは、次の図の回路になります。
抵抗値R1、R2、R3、R4の4つの抵抗があり、真ん中にある Ⓖ とは 検流計 のことです。検流計は電流計とほぼ同じ役割を持っていますが、電流計と異なり、電流の大きさと方向を含めて測定することができます。この回路では、検流計が2つの導線の間をブリッジ、橋のようにつないでいますね。ホイートストンブリッジのホイートストンとは、アメリカの物理学者のことであり、ブリッジとは橋のことです。検流計を橋とみているのですね。
検流計を流れる電流が0[A]ならば……
ホイートストンブリッジの回路で、4つの抵抗をうまく調節して、 検流計に流れる電流を0[A] にしたとします。このとき、4つの抵抗にはどんな関係が成り立つでしょうか?
キルヒホッフの法則 を適用します。
まずは回路を流れる電流を考え、電池のプラス側からR1に流れ込む電流をIとします。このとき、検流計の橋には全く電流が流れないので、R2を流れる電流も同じくIです。またR4を流れる電流をiとすると、同様にR3を流れる電流はiとなります。
次に閉回路に注目しましょう。R1、R4、検流計からなる閉回路をア、R2、R3、検流計からなる閉回路をイとします。この2つの閉回路についてキルヒホッフの第2法則から、
ア +R1I−R4i=0……①
イ +R2I-R3i=0……②
①、②より、
R1/R2=R4/R3
⇔ R1R3=R2R4
と、4つの抵抗値についての関係式が導けます。
橋をまたいで交差するように抵抗同士をかけ算することを覚えてください。
未知の抵抗値を精密に求めることができる
ホイートストンブリッジを使うと、未知の抵抗値を精密に測定することができます。図のR1、R2には、値が正確にわかっている抵抗を配置します。R3には測定したい抵抗を置き、抵抗値R4の値を調節することで、うまく 検流計に流れる電流を0[A] にします。
すると、 R1R3=R2R4 の関係式から、未知の抵抗値R3を求めることができますね。 検流計に流れる電流が0[A] となるので、 検流計の内部抵抗の影響を受けず、抵抗値を精密に求めることができる のです。
抵抗値のわからない抵抗の抵抗値を精密に測るとき、 ホイートストンブリッジ という回路が用いられることがあります。