5分でわかる!RC回路
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この動画の要点まとめ
ポイント
RC回路はコンデンサーの電気量Qを中心に考える
下の図は、起電力Vの電池に、抵抗値R、電気容量Cのコンデンサーをつないだ最もシンプルなRC回路です。
スイッチを入れると、コンデンサーへの電荷の充電がはじまり、やがて充電が完了します。 抵抗に流れる電流やコンデンサーに蓄えられる電気量は時間とともに変化 するのです。
この回路を考えるうえで、1つ鉄則があります。それは必ず コンデンサーの電気量Qを中心に考える ということです。
スイッチを入れた直後の電気量Qは0
まず、スイッチをつないだ瞬間、電池がプラスの電荷を運ぼうとします。プラスの電荷が抵抗に流れ込むことによって電流Iとなります。ただし、抵抗はプラスの電荷の移動を妨げるので、スイッチをつないだ直後であれば、コンデンサーには電荷が蓄えられていません。
電気量は0からスタートし、徐々に増えていくのです。もし問題文に 「スイッチSをつないだ直後または瞬間」 とあれば、 コンデンサーの電気量は0[C] から始まるということをしっかり覚えておきましょう。
充分な時間が経過すれば電気量Qは一定
スイッチを入れて、ある程度時間が経過すると、コンデンサーの電気量は徐々に増えていきます。ここで コンデンサーの電気量Qが増加すると、抵抗を流れる電流Iは減少 します。
なぜなら、コンデンサーにかかる電圧をVC、抵抗にかかる電圧をVRとすると、この2つの電圧の和が電池の起電力V[V]と等しくなりますよね。
V=VC+VR……①
コンデンサーの電気量Qが増加すると、Q=CVの関係からVCも増加します。①の式において、Vの値は変わらないので、VRはどんどん減少する一方ですよね。すると、オームの法則VR=RIより、抵抗にかかる電流Iも減少していきます。
電流がどんどん減少していくと、最終的にI=0となります。電流とは電荷の移動です。電流Iがなくなるということは、コンデンサーの電気量Qは一定となるということです。
コンデンサーの電気量Qは最初0だったものが、十分な時間が経過することによって充電が完了し、 一定の値 になるんですね。RC回路が出てきたら、どんな複雑な回路であっても、 コンデンサーの電気量Qに注目することが鉄則 です。
今回は抵抗RとコンデンサーCからなる回路、 RC回路 の解法について学びましょう。