高校物理
5分でわかる!直流電流による磁場
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
直線電流による磁場
これでわかる!
ポイントの解説授業
電流がつくる磁場の向きは「右ねじの法則」
具体例をもとに考えます。縦に伸びた無限に長い導線に対し、上向きの電流を流します。
この電流の周りには 同心円状に磁場 が生まれます。電流がつくる磁場の方向を決める原理に 右ねじの法則 というものがあります。木板などにねじを差し込むとき、右回りにまわすと、ねじは入り込んでいきますね。 右ねじの法則 は、電流が進む向きとねじが進む向きをそろえたとき、ねじをまわす 右回りに磁場が生じる法則 のことを言います。
右ねじの法則 は、右手の5本の指を使って覚えましょう。親指を電流が進む方向に立てて、4本の指を回します。すると、 4本の指が回る方向が磁場の生じる向き になるのです。
導線からr[m]離れた場所に注目すると、磁場の方向は円に対して 接線方向 となります。つまり、磁場の向きは円の半径に対し垂直な方向とみなすことができますね。
磁場の大きさHは、電流Iに比例、距離rに反比例
直線電流によって生じる磁場の大きさはどう表されるでしょうか? 電流の大きさIを大きくすると磁場が大きくなり、導線に近ければ近いほど磁場が大きくなることは、なんとなくイメージできると思います。
実は、 磁場の大きさH は 電流Iに比例 し、 導線との距離rに反比例 することがわかっています。
電流I[A]を距離r[m]で割り算するので、磁場の大きさの単位は[A/m]です。磁場の大きさは単位[N/Wb]と表すこともできましたね。2つの単位[A/m]と[N/Wb]は根本的に同じものだということもおさえておきましょう。
電流を流した導線のそばに磁針を置くと、針が振れます。このことから、 電流は周囲に磁場をつくる ことがわかります。今回は、 直線電流がつくる磁場 について解説しましょう。