5分でわかる!平行電流が及ぼしあう力
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この動画の要点まとめ
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では、2本の直線電流を平行に並べた場合、どのようなことが起きると思いますか?まず、 2本の直線電流がそれぞれ磁場をつくります ね。さらに、 それらの磁場が互いの電流に力(電磁力)を及ぼしあう という現象が起きます。今回は、この 平行電流が及ぼしあう力 について解説します。
同じ向きを流れる平行電流がつくる磁場の向きは?
具体的に、2本の平行な導線A、Bに電流を流すことを考えてみましょう。
導線A、Bには同じ向き(上向き)の電流IA、IBがそれぞれ流れています。まず、2本の直線電流は、それぞれ磁場を作りますね。右ねじの法則より、 導線Aの電流の作る磁場の向き は 紙面の表から裏に向かう方向 、 導線Bの電流の作る磁場の向き は 紙面の裏から表に向かう方向 となります。
同じ向きを流れる平行電流がつくる電磁力の向きは?
導線A、Bの電流がつくる磁場をHA、HBとします。すると、HAは導線Bにとっての外部磁場となり、導線Bには電磁力がはたらきますね。右ねじの法則から、右手の4本指を電流の方向から磁場の方向に向かって回すと親指が左を向くので、 導線Bにはたらく電磁力は左向き となります。
作用・反作用の法則から、 導線Aには右向きの電磁力 がはたらきますね。作用・反作用の法則でなく、HBが導線Aにとっての外部磁場となり、導線Aに右向きの電磁力がはたらくと考えてもよいでしょう。いずれにしろ、 同じ方向を流れる2本の平行電流は引き合う力がはたらく ことがわかりますね。
逆向きを流れる平行電流がつくる電磁力の向きは?
次に、2つの導線の電流が逆向きを流れる場合はどうなるでしょうか。
図で、 導線Aの電流の作る磁場の向き は、右ねじの法則より、 表から裏に向かう方向 です。これは導線Bにとっての外部磁場となり、 導線Bを流れる電流が受ける電磁力 は、右ねじの法則から 右向き となります。
導線Bがつくる磁場が、 導線Aを流れる電流に及ぼす電磁力 は、作用・反作用の法則から 左向き になりますね。 逆向きに流れる2本の平行電流では、斥力がはたらく ことがわかります。
直線電流 は、 まわりに同心円状の磁場をつくる性質 があることを学習しましたね。また、電流は「磁場をつくる」だけでなく、 「外部の磁場から力(電磁力)を受ける」という性質 もありました。